別に『美味しんぼ』の山岡さんを気取りたいわけじゃありませんが。
調味料の味、塩味の濃さには「慣れ」があると思うのです。
最近特に感じたのは、「塩こんぶ」。
切った野菜とまぜてしばらく置くと浅漬け風の和え物になって便利は便利ですが、「塩こんぶ」という名前に対して、実際には結構、調味料が入っていそうです。
添加物の安全性などついてどうこう言うつもりはありません。食品添加物は安全性が科学的に認められており、食生活に貢献していると思いますから。
ただ、この塩こんぶは味が濃すぎました。しょっぱいのではなく、うまみ成分が強すぎ。これに慣れている人は舌が麻痺しているのではないかと思うほど。
これは、刻んだ白菜とまぜてしばらく置いたもの。塩こんぶの使用量が多すぎたとは思いませんが、それでも味が濃すぎました。
塩と昆布を混ぜただけのものじゃないという点に、気をつけた方がいいのではないかと感じます。
鶏ガラスープやコンソメも。
ネットで見かける簡単レシピには、粉末鶏ガラスープの素がよく登場します。あれも、なくても済む場面が多そうだと思っています。洋風料理のコンソメも同様。
使っているとその味にどんどん慣れて、ないと物足りなくなってしまうのではないでしょうか。
調味料そのものは使うけれど。
私だって、調味料は使います。
みそ・醤油や塩・砂糖・酢・みりんだけでなく、うまみたっぷりのオイスターソースや顆粒コンソメだって、めんつゆの素だって。
でも、何にでもおまじないのように入れることはしません。
最近作った、鶏肉のトマト煮。
トマトはそれ自体がうまみ成分たっぷりなので、調味料は肉に振った塩だけ。
あとはニンニク+オリーブオイル+トマト缶だけで、とてもおいしくできます。久しぶりに、いろいろな意味で納得できる出来でした。
大人になってからの塩分取り過ぎには気をつけてほしい。
余談ですが。
ウチの末っ子(高校生)は、調味料をあまり使いたがりません。
- コロッケにソースをかけずに食べたり。
- 「唐揚げにマヨネーズつけるとうまいよ」といってもやらなかったり。
- 目玉焼きに塩をかけずに食べようとしたり。
塩分を気にしているのかどうか? 理由はよくわかりません。
そんな末っ子には、次のように話しています。
「私自身は、子どもの頃はしょっぱいものが大好きで、現在ではみられなくなった、真っ白く塩を吹くような辛塩の塩鮭が好きだったし、ラーメンのスープだって必ず全部飲み干していた。
でも、大人になってから塩分に気をつけるようになったら、十分、控え目な味付けで満足できるようになった。
10代や20代の頃に、味が濃いもの、ジャンキーなものをがっつり食べることは、それほど問題だとは思わないけれど、30代以降になってからの習慣には気をつけてほしい。若いころ食生活にどれだけ気をつけていても、中年期以降になって気をつけなければ結局意味がない。逆に、食習慣は気をつければ後からいくらでも変えられる」
……と。
高血圧は、糖尿病や脂質異常症、メタボリックシンドローム同様、万病の元。
毎日の食事に、少しでも意識的になってほしいと思います。