むかし小学校のPTA会長をやっていたとき、不思議に思ったことがありました。
そんな経験と、考えたことについて書いてみます。
私は、言ってみればタダの在校生の保護者、父親の1人に過ぎません。
それが、PTA会長という肩書が付くと周囲の扱いが全く変わります。
保護者間では、知り合いが増える以外特に何もありませんが(あたりまえと言えばあたりまえ)、他校や地域の各種行事に呼ばれて行くと、完全な「ご来賓」として最上級の扱いを受けるわけです。
どれぐらい最上級かというと、市議会議員・県議会議員と同列ぐらい。地域の行事ではトップクラスの扱いです。
それまで「タダの父親の1人」だった自分が、急にそういう扱いを受ける、そのギャップ。
なんでそうなるんだろう? と不思議な気分を感じたものです。
もちろん、組織の代表だからなんですけどね。
あたりまえのこと。頭ではわかっています。
でも、組織の代表だとどうしてそんな風にちやほやされ丁重な扱いを受けるのか。
気持ち的にどうもしっくりしませんでした。
「戦闘力」。
そんなとき思いついたことがあります。
これって戦闘力みたいなものじゃないか、と。
戦闘力……つまり、ドラゴンボールで出てくるアレです。簡単に言えば、「何人分のパワー」みたいなものをあらわす指標。
数百人の組織の代表ということは、つまり戦闘力が数百ということではないか。
相手が自分を丁重に扱うということは、もちろん私個人ではなく、その背後にある数百人を尊重しているということ。ごく当たり前の話です。
そんな当たり前の話なんですが、でも、何人を代表しているか、何人から選ばれたかを戦闘力で言い換える例えが、ちょっと気に入ってしまいました。
小中学校のPTA会長なら、戦闘力数百。
市議会議員なら、戦闘力はもうちょっと上。
県議会議員なら、戦闘力数千かな。
自治体首長なら、戦闘力数万?
PTA連絡協議会長なら首長と同程度の戦闘力かも……などなど。
どうでもいい話で失礼しました。
それにしても、ちやほやされる状態に慣れてはいけない、それが当然だなんて思ってはいけないと自分を戒めたこともしばしば。
丁重に扱われるのは数百人分の看板を背負っているからであって、自分個人は何も変わっていないんですから。