連日の猛暑です。
「昔はこんなに暑くなかった。最近は異常だ」と誰もが思っているでしょう。
私自身、関東地方で過ごした子ども時代、最高気温が33℃を超えて大変だった……というような記憶があります。現在なら、33℃はもうありふれた最高気温ですが。
※半ズボンに白のランニングシャツを着ていた、絵に描いたような子どもの夏休み……(でもなかったけど)
では、本当に最近の夏は暑くなったのか?
調べてみました。
8月の各日の最高気温を10年ごとに比較。
まず、10年ごとに、1967年、1977年、1987年、1997年、2007年、2017年の8月1日~31日の東京について、各日の最高気温をグラフにしてみました。
データはこちらから引用。
その結果、こうなりました。
横軸が8月の日付、縦軸がその日の最高気温です。
ぱっと見た感じ、気温が高めの年もあればそうでもない年もあり、ばらつきの範囲内というような印象を受けます。
すでに1967年にも、最高気温37℃の日があったようですしね。
7月と8月の月平均最高気温を比較。
次に、7月と8月の東京について、1日~31日の各日の最高気温を1ヵ月について平均した月平均最高気温を、1960年から2017年までグラフにしてみました。
データがこちらから引用。
その結果、こうなりました。
ちゃんと統計学的に処理してみないと正確にはわかりませんが、目視による印象では、
- 8月はほぼ横ばいで変化なし。
- 7月は1980年代までやや下降傾向、1990年代以降はやや上昇傾向?
- 暑い年とそうでない年の差が大きい。
という感じでしょうか。
結論:主観はあてにならない。
昔から、今と同様の暑い日はあったと言ってよいのではないかと思います。主観的な記憶は、あまりあてにならないということなのでしょう。
単に、自分が子どもだった昔と比べて、いろいろな理由で体の暑さ耐性が落ちているだけかもしれません。体力だけでなく、涼しい服装ができないとか、ダラダラと暑さをしのぐだけの生活ができないとか、エアコンが普及しすぎて逆に体感的な温度差が大きくなったからとか。
ただ、今回使用したのはあくまで気象庁のデータです。
昔の百葉箱と同じ条件なら、風通しのいい日陰の、芝生など草地の上の気温ということになるのでしょう。
ですから、住宅地や商業地、ビル街、コンクリートやアスファルトの上での体感温度は、昔と違っている可能性が十分あります。
緑が減っているし、車は増えているし、エアコン室外機が増えていますから。エアコン室外機は、夜間の気温や明け方の最低気温にも影響しそうです。
水分や塩分を補給して、睡眠を十分にとり、体力を温存しましょう。
暑いときしっかり汗をかいて熱を逃がすことができる体づくりも必要。汗を出すことができる汗腺(能動汗腺)の数は、子どもの頃に決まってしまうそうですよ。
(参考)
この記事を書いているパソコンの横にある温度計。
なんだかもう体が慣れてきました…。