花見シーズンです。
おそらく桜の名所では,夜にシートを拡げてグループが花見の酒盛りをしているのでしょう。(そういう現場にあまり行ったことがないのでよくわかりませんが)
しかし思うのです。
酒も,そのうちどんどん扱いが厳しくなるだろうな,と。
かつて,タバコは日常のあたりまえの風景だった。
ほんの30年前,タバコは日本中どこでも日常のありふれた風景の1つでした。
30年前,成人の喫煙率は男性が約60%,女性が約15%。
現在は,男性が約30%,女性が約10%に減少しているようです。
喫煙者が優勢だった当時。
職場も,(安全などの問題がなければ)喫煙があたりまえ。
駅のホームも喫煙可。ときどき,備え付けの灰皿の中でタバコが消えず煙をもくもく噴いている光景をみたものです。
路上も喫煙可。(ポイ捨ても普通)飲食店も喫煙可。
長距離の列車や観光バスには座席に灰皿が付いていました。
そんな時代から30~40年経って,今ではタバコを吸うことができる場所を探すのに苦労するようになりました。
時代は変わるんです。
Photo by 写真素材 足成
酒をとりまく状況も変わってきた。
同じように,酒についても社会は変わってきています。
現代からすると信じられませんが,数十年前は飲酒運転でさえ普通に行われていたんです。
それが,法律の改正と社会の意識の変化によって,飲酒運転ははっきり,ありえない犯罪として社会的に糾弾されるまでになりました。
晩酌をする人も減っているとか。
「出羽守」にはなりたくありませんが,諸外国では公衆の面前で酔態を晒すのは御法度とか?
タバコと同じように,「酒を飲まない人」が一定比率に達し,ある閾値を超えた時点で,社会の風潮が急速に変化して
- 酒を飲むことができる場所・機会の限定
が進んだり,
- 健康への悪影響の喧伝
- 心情的非難
が増えたりしそうな予感がします。
「あたりまえ」の変化。
「タバコなんて健康に悪いんだから,やめてあたりまえ」と思うのが現代。
それと同じように,そのうち
「酒臭い息で電車に乗るなんてありえない」方がマジョリティになる時代が来るでしょう。それだって「あたりまえ」です。
「スマホ見ながら歩くなんてありえない。危ないでしょう」がマジョリティになる時代も来るでしょう。(スマホという携帯端末はすでに存在しないかもしれませんが)
今「あたりまえ」のことも,以前は「あたりまえ」でなかった。
社会やものの考え方は変わります。
そんな変化についていけなくなったとしたら。
気付くことさえできなくなったとしたら。
それが老化なのでしょう。
そうならないように,自戒したいものです。