…と、改めて思います。
私の親世代は、1960年代の高度成長期から1980年代末のバブル崩壊と同時ぐらいまでの、日本経済が右肩上がりだった時代を生きた世代です。大企業勤めであれば、十分な企業年金のおかげで余裕のある老後を送ることができます。
しかし、高齢となった親の様子を見ている子ども世代の私たち(50代)は、同じような老後を送ることは多分できません。今後は年金も減るし、急激な高齢化で医療や介護が大変な問題に直面するだろうからです。
そして、私たちの子ども世代である現在10代~20代の人は、自分たちの親、つまり私たちのような生活はできず、自分たちが育てられたように自分の子どもを育てることは多分できません。
しかし、考えてみれば当然のことかもしれません。
今までだってそうだったんですから。
現在80代の人たちのさらに親の世代は、明治~大正生まれ。そういう人たちと昭和1ケタの人たちが、同じ経済・社会状況で成長して大人になり、今の老後を迎えたわけではありません。
同じように、昭和1ケタ生まれの親と昭和30~40年代生まれの子、昭和30~40年代生まれの親と平成生まれの子が、同じような環境で人生を歩むわけがありません。
社会も経済状況もテクノロジーも何もかもが数十年で変化するわけですから、考えてみれば当たり前のこと。
でも、なんとなく思い込んでいないでしょうか?
自分の老後も、自分の親と(現在の状況と)同じようになるとか、
若い人であれば「将来、自分も親と同じような生活ができる」とか。
若い人の方が、将来に対する危機意識は強いかもしれませんが。
「今までこうだったから将来もこうなるはず」と安易に考えず、時代に合った「生き残り方」を考える必要があると思います。
そして、上の世代は下の世代に「今までの考え方」を押しつけないよう注意が必要でしょう。時代は変わるんです。
ウチの子どもらには、「自分が育てられたのと同じような環境で将来も自分が生活できると安易に思わないように」と、折に触れて話しています。