最近のNHKは、いろいろな時間帯にいろいろなタイプの番組をまるでシャッフルするように放送していて、試行錯誤している様子がなんとなく窺えます。
昨年春(2017年度)からでしょうか。土曜日の夕方6時台はドラマ枠になりました。(現在は歌番組)
「こんな時間帯にいったい誰がドラマを見るんだろう? 夕食どき片手間で見るには、バラエティ系やニュース・報道系の番組が定番だろうに、ストーリーを追わなきゃいけないドラマなんて。のんびり早い時間から夕食をとっている年寄り世帯向けか?」
なんて否定的に思っていましたが、そんな昨年秋。"土曜時代ドラマ"(「時代劇」じゃないところがミソ)として放送されたのが、『アシガール』です。
それまでとは打って変わって、若い人向けのドラマ。
足が速いだけが取り柄の女子高生が、天才高校生の弟が作った脇差し型タイムマシンで戦国時代にタイムスリップ。行った先で、戦国武将に恋をしてしまう。さて、ヒロインの恋の行方は……? というコメディです。
私は、「たまたま」、原作の第1巻をYahoo!電子書籍の無料立ち読みで読んでいたので、出だしを知っていました。そして、「たまたま」、第1回の放送のときにテレビをつけていました。
原作マンガが結構面白かったので、何の気なしに第1回から見たんですよ。
そうしたら、結構おもしろかった。毎回楽しみに、最終回まで見ちゃいました。
(ドラマを全部見たのは久しぶりかも。最近ではこれ以外は「精霊の守り人」だけ)
主演は黒島結菜さん。
なにより、主演の黒島結菜さんがかわいい。おじさん、ファンになっちゃいました。
ふとしたときに見せる、演技なのか素なのかわからない表情や仕草が素敵です。
(演技では、あれほど明るく表情がくるくる変わる、いかにも女子高生!といった人なのに(実際は20歳)、「土曜スタジオパーク」に出演したときには言葉少なですごくおとなしい感じだったのが意外でした。)
黒島さん、NHKではすでに朝ドラや大河ドラマにも出演しているし、広島被爆直後の路面電車復興を描いた『一番電車が走った』ですでに主演もしています。これからますますNHKで活躍する場面が増えそう。
「若君」役の健太郎さんも、登場した場面の演技は正直まだまだかな…と思いましたが、初々しさがいい感じ。他にも、悪役の松下優也さんの「美しい"黒さ"」、脇をしっかり固めるともさかりえさんやイッセー尾形さん、石黒賢さんの安定感。はんにゃ金田さんは得意の剣道が生きてます。元AKB48の川栄李奈さんは、最近あちこちで本当に活躍してますね。
昔は気楽な時代劇も結構多かった。
考えてみると、昔はNHKで、夜8時台にこういう気楽な時代劇をよくやっていたんですよ。
それと、「少年ドラマシリーズ」。NHK総合テレビで6時台の30分番組として、主に子供向けのSFドラマをやっていました。『夕ばえ作戦』、『なぞの転校生』などなど。『赤外音楽』もあったなあ。
その両方を合わせたような雰囲気を、この『アシガール』には感じました。
厳密な時代考証とか重厚さはなくても、こういうドラマがあっていいんじゃないかなあ。特にNHKでないと、時代劇そのものが作れないご時世でしょう。
ストーリーにつっこみどころは多いけれど。
もちろん、ストーリーや設定のアラ探しをしようと思えばいくらでもできます。
でも最近思うんですよ。
楽しんだもん勝ちじゃないかと。
例えば、あれだけヒットした『君の名は。』だって、アラ探しをしようと思えばいくらでもできます。でも、綺麗な映像やディテール、隠しネタなどだけで十二分に楽しめる。
そうやって楽しめば、それでいいんじゃないかと思います。
みどころは。
ネタバレするわけにもいかないでしょうが、個人的に最高のシーンは第5回「走れ!初デート」の最後のシーンですね……。黒島結菜さん演じる唯の、はっとする美しさです。
一挙再放送。
といっても、放送は昨年末で終わってます。
再放送も、毎回の本放送翌日に終わってます。
ところが!よほど好評だったのでしょうか、一挙再放送があるんですよ!
2月15日(木)(14日深夜)から4日連続、午前0:15からです。
黒島結菜さん、カゴメのCMにも起用されています。
先日は、新聞見開き全面広告に出ていました。
でも正直、アシガールの唯のときの方がかわいいな…。
原作も電子書籍で一気読みしてしまいました。
未完ですが、ドラマも原作のストーリーを大体なぞっていて、同じようなところで終わっています。これはもしかしたら「アシガール2」の伏線かも?
ブルーレイも発売予定ですね。
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