Androidアプリ開発に、ちょっと興味が沸いてきました。
アプリ開発はもちろん、プログラミング経験がゼロといっていいほどの私が、何を血迷ったか……。
そんな私ですが、アプリ開発の入口ドアを開けて、中をちょっとだけ覗き見することぐらいはできたような気がするので、それについて書いてみることにします。
私の「初心者レベル」。
まず参考までに、私の「初心者レベル」がどんなものかを。
- パソコン歴は33年ぐらい。MS-DOSの時代からです。
- パソコン歴が無駄に長いものの、やってきたのはエディタソフトでの文章作成やOfficeソフトの使用。Officeでマクロを作ったりVBAを書いたことはありません。
- プログラミングっぽい経験としては、
- 約35年前(!)に大学の大型コンピュータを使うためFORTRAN(!!)の簡単な講習を受け、プログラムを1つだけ書いたことがあります(当時は、プログラムやデータの入出力が、紙テープやパンチカードでした……)。その2年後ぐらい、パソコンがやや広まった時期に、dBASEII(!!)で簡単なプログラムを1つ書いたことも。(今じゃ何のことかわかりませんよね)
- 大昔に素人が最初にやるプログラミング言語といえばBASICでしたが、BASICでプログラムを書いた経験はありません。
- 今の仕事で必要性を感じ、テキストをsedで高速処理するためのスクリプト(要するに「短いプログラムのようなもの」)を書いたことはあります。
……なので、「関数」とか「変数の型を宣言する」とか、条件分岐とか、そういう「プログラミングっぽい用語」は、漠然としたイメージで理解できます。 - パソコンのトラブル等をググって自己解決するぐらいはできます。(というか、パソコンについて質問できる人が身の回りに誰もいなかったので、いままでなんでも自己解決してきました)
本を1冊買ってみた。
というわけで、Androidアプリ開発のほんのとっかかりを手っ取り早く体験できそうな本を1冊買ってみました。
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そのまんまのタイトルの本。
ですが、結果的に、書いてあるとおりのことを順番にやっていくだけで、「こんな感じなのか」という体験ができました。
223ページ、 厚さ約17mm。そんなに厚い本ではありません。
以下、内容について少し書いてみます。
『1日で基本が身につく!Androidアプリ開発超入門』。
内容は、
- 開発環境の準備(Android StudioとAndroid SDKのインストール)
- アプリのレイアウト作成
- Javaプログラムの編集
- ビンゴアプリの作成
といった流れになっており、(内容理解は別として)書かれている通りにやっていくと、私でも本当に1日(計7~8時間程度?)でこの1冊が終わりました。
本書の流れ。
開発環境(つまり、Androidアプリを作るために必要なソフトウェア)のインストールと設定。
本書の第1章~第2章の部分。書いてあるとおりに進めればOK。
必要な2つのソフトウェア(Android StudioとAndroid SDK)を記載通りの方法でインストールし、日本語化したら、Android Studioで仮想デバイス(バーチャルなAndroidスマホ)をパソコンの画面上に作成します。
すると、こういうものが画面上に現れます。
画面上のバーチャルなスマホ。アイコンをマウスでクリックすると本当のスマホのように操作できるのが面白い。
ここまでで、アプリ開発の準備完了です。
アプリのレイアウト作成。
本書の第3章。アプリの画面レイアウトを、WordやExcelで図形オブジェクトを配置するような感覚で作ります。なるほど~という感じ。
Javaプログラムの編集。
第4章。超初心者としては、ここは「書いてあるとおりに"呪文"を打ち込む」段階ですね……。多少でも理解しようとすると挫折するのは必至。まずは最後までやってみることを最優先に、内容理解は最初からあきらめて取り組みました。
Android Studioの画面上での作業になります。
「呪文を打ち込む作業」とは言っても、書いてあるとおりのことをすれば、ちゃんと書いてある通りの結果が出ます。何か「よくわからないけどそれらしいことをやっている」感覚になれます。
ビンゴアプリの作成。
最後の第5章では、ビンゴアプリを作ってみます。
といっても、超初心者としてはやはり「書いてあるとおりに"呪文"を打ち込む」だけですが……。
しかし、これも書いてあるとおりにやれば、ビンゴアプリがPC画面上のバーチャルスマホ上でちゃんと動作するようになります。
「次の数字を出す」ボタンをタップ(マウスでクリック)すると、ちゃんとランダムな数字が、重複せず中央に大きく表示されます。
本書の内容はここで終了。
アプリってこんな感じで作られるんだな、という想像だけはできるようになった気がします。
「1日で基本が身につく!」わけではないけれど。
残念ながら、本書を1冊書いてあるとおりに進めても、「1日で基本が身につく!」わけではありません。Androidアプリ開発の入り口ドアを開けて、ちょっと中の様子を窺った程度でしょう。
例えば、1回1時間、全8回ぐらいの「初心者向けAndroidアプリ開発体験コース」みたいなカルチャースクールがあったとしたら? とイメージしてもらうといいかもしれません。講師が用意した教材を使い、言われた通りにやれば予定した通りのものが出来上がるというような。その「開発体験」で興味を持てれば、そこから先に進めばいいわけです。
先に進むには、改めてJavaやAndroidアプリ開発の勉強を最初からやる必要があります。
その程度の「開発体験」なので、逆に、自分でパソコンをそこそこ使えるなら中学生でも取り組むことができるでしょう。
注意点。
本書(2019年5月10日発行、初版第2刷)の記載に使われているAndroid Studioは3.1.4ですが、2020年2月25日現在のバージョンは3.6です。従って、本書の記載と実際が異なるところがあちこちにあります。ただ、それで完全に行き詰まってしまうことはないでしょう。私は「ちょっと違うけど、こういうことなんだろう」といった程度で進めることができました。
Android Studioを使うにはパソコンのメモリが最低3GB必要とのことですが、私が使ってみた感じでは
- Android Studioを立ち上げただけで4GB
- バーチャルスマホを立ち上げてアプリを実行したとき7.5GB
使用していました。
(私のPCは6年前から使っているものですが、メモリは16GB、CPUはCore i3 3.50GHz、64 bit版Windows 10です)
パソコンが古いとか、CPUが遅かったりメモリが少ないパソコンの場合は、注意が必要かもしれません。
また、実際にアプリを開発してからGoogle Playストアで公開するまでの手順は本書に含まれていません。
「アプリ開発ってこんな感じなんだ……?」と、ほんの少しだけわかったような気になれる気がする本でした。
あっ……。こんな本が……。