地元の学習支援団体のブログに、「連立方程式、社会に出て何の役に立つの?」「三角比って測量の仕事以外使わないんでしょ? やる意味ないじゃん」などと言われたらどう答えますか、という記事がありました。
学校の勉強が苦手なのに塾に通えないため、その団体が行っている学習支援に通っている中学生・高校生の言葉でしょう。
その記事には、「できないことをできるようにする経験を積み重ねさせることにより、それぞれの夢に近づくことができるようにしたい」とありました。
私だったらどう答えるだろう? と考えてみました。
前回の続きです。
前回はこちら。
「じゃあ学校やめる」と言われたら。
前回、「仕事に役立つ勉強をするため専門学校に行くなら、少なくとも高校ぐらいは卒業しないと」という持っていき方はどうだろうと考えました。
しかし、そう言っても「でもこんな勉強やってられない。続けられない。学校やめる」と言われたら? 中学生から「高校なんか行かなくたってカンケーない」と言われたら?
私はそういうシビアな現場に遭遇したことはありませんし、実際には厳しいやりとりがあるのでしょう。
でもそういう子どもに対してどういう説得の仕方があるだろうかと考えてみました。
「収入の問題」にしたらどうだろうか。
「学校やめてどうするの」「高校行かないでどうするの」と尋ねれば、きっと「適当にバイトで稼いで生きていく」という答えが返ってくるでしょう。
そこで、じゃあバイトでどんな生活ができるか、一緒に計算してみるんです。
私はファイナンシャルプランナーでないので詳しい数字はよくわかりませんが、例えば
コンビニのバイトで時給850円とすると。(参考:コンビニの平均時給|【タウンワーク】でバイトやパートのお仕事探し)
1日8時間、週6日、1カ月26日とすると176,800円。
……意外にけっこうな額になりますね。
「ほら、こんなに稼げるじゃん」と言われてしまいそうです。
中学生や高校生の感覚だと、かなりの大金でしょう。
しかし、税金と社会保険料でざっくり2割引かれるとすると14万。
1人暮らしをするなら家賃を引き、食費や光熱費、携帯代を引き……
遊ぶ金がどれだけ残るか? 地方では必要不可欠な車が買えるか?
しかも、何歳になっても時給が上がるわけではない。
いつクビになるかもわからない。コンビニはよく閉店するし。
できちゃった婚することになったら? 子どもを育てるにはお金かかるよ?
病気になったらどうする?
……
バイトだって生きていけると思っている子どもに対しては、こんな風に「将来の収入」の面から説得できないものかなあと考えました。