地元の学習支援団体のブログに、「連立方程式、社会に出て何の役に立つの?」「三角比って測量の仕事以外使わないんでしょ? やる意味ないじゃん」などと言われたらどう答えますか、という記事がありました。
学校の勉強が苦手なのに塾に通えないため、その団体が行っている学習支援に通っている中学生・高校生の言葉でしょう。
その記事には、「できないことをできるようにする経験を積み重ねさせることにより、それぞれの夢に近づくことができるようにしたい」とありました。
私だったらどう答えるだろう? と考えてみました。
「勉強は面白い、楽しい」と伝えようとしても……おそらく響かないだろう。
子どもの年代によって違うと思いますが、ここで想定しているのは中学生や高校生。
目の前の勉強に苦労し、勉強が嫌いになっている子どもに対して、「知ることは面白い、わかることは面白い」と伝えようとしても、おそらく心に響かないのではないでしょうか。
幼児や小学生で、まだ目の前の勉強に追いまくられていない時期なら、そのような興味・関心を呼び起こす方法も可能なのかもしれませんが、目の前の勉強をなんとかしなければならない差し迫った状況にある中学生や高校生では、難しいのではないかと想像します。
それに、勉強が面白い・楽しいと感じられるかどうかは、一種の「好き嫌い」。勉強が得意だったり好きだったりする子どもでさえ、全ての科目が面白いというわけではありません。まして、勉強が嫌いな子どもに「全ての教科をある程度好きになれ」というのは無理そう。少なくとも即効性は期待できません。
そこで私が考えた答えが、こうです。
「じゃあ、どういう勉強が役に立つと思う?」
逆にこう質問したら?
「数学なんて社会に出たらもう役に立たないんでしょ?」と言われたら、「じゃあ、どういう勉強なら将来役に立つと思う?」と聞いてみてはどうだろうか。
勉強が嫌いな子どもならどう答えるんでしょうね……。
たとえば、「仕事で直接使う技術の勉強なら役にたちそう」などでしょうか。
調理師、美容師、理容師、看護師、自動車整備、簿記の仕事に直接つながる勉強……。
「じゃあ、そういう勉強をするためにはどうすればいい?」
高校生から「専門学校に行く」という答えが返ってきたら、
専門学校に行くためには、高卒資格がいるよね?
それなら、高校を卒業できるよう勉強しなきゃ。
……となります。
相手が中学生なら、「普通科でない、商業、電気、機械、農業、調理、畜産、水産、……みたいな専門学科の高校に入れれば「仕事に役立つ勉強」ができる。そういう高校に入るために勉強しなきゃならないでしょ?
……という持って行き方ではどうでしょう。(専門学科は受験倍率も高いですけどね)
あくまで現状追認の考え方ですが。
言い方によるでしょうけど、反発されちゃうかな。