東京大学 Cedep・ベネッセ教育総合研究所 共同研究 「乳幼児の生活と育ちに関する調査 2017」の結果速報が発表されました。
プレスリリースはこちら。
https://berd.benesse.jp/up_images/research/20180620release1.pdf
調査結果の要旨は、
- 0~1 歳児の母親の 74.1%、父親の 68.8%が、もっと子どもをもちたいと希望
- 「もっとほしいが難しい」理由は、上位から「子育て・教育の費用」「身体的な負担」「仕事との両立」
- “チーム育児"(夫婦助け合い、親族や地域のサポート)をしているほうが、子どもをあと 1 人以上「もつ予定」の比率が高い
- “チーム育児”をしている家庭では、父親が仕事と子育てを両立しやすい職場で働いている
だそうです。
当然予想できる結果では?
ワンオペ育児よりも、夫婦が協力したり家族、地域のサポートが得られる場合の方が、子どもを持ちやすくなるのは、感覚的にも予想できます。何をいまさら、という感じ。
感覚的に予想できることを、改めてデータで実証することに意味があるのかもしれませんが。
「チーム育児」はどの程度重要?
ところが。
「子どもをあと1人以上もつ予定」の割合が、
夫婦での助け合いが低い群の母親:41.3%、高い群の母親:48.7%
「もっと欲しいが難しい」の割合が、
夫婦での助け合いが低い群の母親:35.4%、高い群の母親:27.1%
という結果でしたから、差があまり大きくないようにも思えます。
この数字だけを見ると、「チーム育児をしているかどうか」は、子どもをもっと欲しいかどうかにそれほど大きく影響していないのでは?
「子どもをもっとほしいが難しい」理由(複数回答)として
「配偶者が家事・子育てに関わらないから」と回答した母親は11.4%に過ぎませんでした(父親の回答は0%)。
これは、選択肢の中で、母親の回答が最も少なかった項目です。
この11.4%という低い数字、いろいろな解釈ができるのではないでしょうか。
「関わってほしいけど現状では無理」というあきらめを表しているのかもしれないし、
「すでに関わってくれているが、別の理由で難しい」ということを表しているのかもしれません。
「子どもをもっとほしいが難しい」と感じる理由が、「子育てや教育にお金がかかるから」であるのは確かなようです。母親も父親も80%以上がこの選択肢を選んでいますから。
この選択肢についても少し思うことがありますが、それはまたの機会に。