昨日はこんなツイートを拝見しました。
しかし、何度見ても国民年金保険料の変遷はすごいね。
— ロジ (@logicalplz) 2017年11月19日
当初月額100円だったのが今や月額16490円。
なんと164倍。 pic.twitter.com/cILi6G2em0
画像にある過去のこく民年金保険料が掲載されている、日本年金機構のページはこちら。
私が会社を退職してフリーランスになり国民年金保険料を自分で払い始めた平成4年は、1ヵ月9,700円でした。最近は年払い・2年払いにしているので月額の意識があまりありませんでしたが、今年(平成29年)は1ヵ月16,490円!改めてこの数字をみると、随分な引き上げですね。
国民年金保険料の算定方法。
そこで、保険料がどうやって決まっているのか、算定方法を調べてみました。
まずは国民年金。
昔の仕組みはわかりませんでしたが、平成16年以降については、平成16年の社会保障と税の一体改革による制度改正で、10年間一定割合で保険料を引き上げることが決まっていました。
- 平成16年4月の月額13,300円から、「法定保険料額」を毎年月額280円ずつ引き上げ、平成29年4月からは16,900円にする。
- 実際の保険料は、
法定保険料額×前年度保険料改定率×物価変動率×実質賃金変動率
で決まる。
簡単に言えば、
- 平成16~29年まで、基本額は毎年値上げ。
- ただし、物価が下がったり実質賃金が下がったりすれば、それを調整して値下げ。物価が上がったり実質賃金が上がれば調整して値上げ。
ということですね。
平成30年からは法定保険料額が16,390円で固定になるので、そこからの調整によって上下するだけになるということです。今のところは。
厚生年金保険料の算定方法。
では厚生年金は(私はもう関係ありませんが)。
算定方法は、
標準報酬月額×保険料率
です。
標準報酬月額とは、簡単に言うと、毎年4~6月の給料に基づいて決まる収入区分のこと。
保険料率の方は、これも平成16年の制度改正で平成29年まで毎年0.354%ずつ引き上げられてきました。平成16年10月は13.934%、平成29年9月からは18.300%。これを労使折半、つまり半額を会社が出してくれているわけです。
これからは値上げ幅が小さくなる?
こうしてみると、今までは
- 国民年金:毎年上がっていた法定保険料が一定になる。
- 厚生年金:毎年上がっていた保険料率が一定になる。
ことから、毎年の値上げは今までよりも小さくなるかもしれません(厚生年金の場合は、標準報酬月額自体が変わりますからわかりにくいでしょうけど)。
でも日銀が目指しているように物価が2%上昇するようになったり、あるいは景気回復が実質賃金にまで反映されるようになると、その分やはり国民年金保険料も上がることになります。
さらに。
制度的問題が大きくなってきたら、また平成16年のような制度改正がないとも限りません。
こういう仕組みになっているんだなあと、改めて思いました。