机の引き出しの奥から、古い鉛筆が出てきました。
私が大学受験のころに使っていた残骸。もう35年も前のものです。
文房具にそれほどこだわりがあるわけではありませんが、鉛筆はやはりトンボ鉛筆の8900番が好きです。軸の塗装のくすんだ濃い黄緑色と木の色のバランスがいい。日本のメーカー品は、例えば木の質が、百均のものとは全然違います。
中学・高校のころ、私は鉛筆をナイフで削って使っていました。
「ナイフのような基本的な道具ぐらい使えなければ人間としてマズいんじゃないか」という、今で言うちょっと中2病的なこだわりです。
勉強の前にナイフで鉛筆を削るなんて、まるで巌流島に向かう小舟の中で櫂を削っていた宮本武蔵みたいじゃないか? なんて思ってみたり。
削り続けて短くなった鉛筆は、「鉛筆ホルダー」を使って限界まで使っていました。
これを使うと、短くなった鉛筆でも、いくらでも使えるんですよ。
どこまで行けるか、面白がってどんどん削っては使っていました。
そうしているうち、こんなものがたくさんできました。
これは現存しているものの一部。高さは5mm~1cmぐらい。
これでもまだ書けます。
3人の子どもが小学生のころ、子どもの鉛筆もいつもナイフで削ってやっていました。「鉛筆けずって~」と私のところに持ってこなくなったのは、何歳ぐらいのことだったかなあ。
特に真ん中の娘は、私の変なこだわり・面白がりを受け継いでしまったのか、同じように鉛筆ホルダーを使っていました。上の青い鉛筆ホルダーは娘が使っていたものです。
私が高校生のころ使っていたもの(いかにも事務用品風の銀色のもの)は、ずいぶん前に内部が折れてしまいましたが、その後どうしたんだか。
娘が使っていたこの青いホルダーも、持つところの塗装が少しはげているので、結構使っていたのでしょう。
(2017.4.3追記)
末っ子(高校生男子)が「鉛筆ホルダーみたいなの、ない……?」と言ってきたので,「お姉ちゃんが使ってた"由緒正しいホルダー"でいい?」と,上の画像の青いホルダーを渡しました。こうやって代々受け継がれていくんでしょう(っていうほどのモンじゃないけど)。それにしてもこういう変なこだわり,一体誰に似たんだか…笑。
(2017.4.7追記)
私がむかし使っていた鉛筆ホルダーが出てきました。なんと末っ子が持っていました。おそらく、娘にあげたものが末っ子に渡っていたんでしょう。中のバネになる部分の板の、3つあるうち1つが折れているのでもう使えませんけどね。
このホルダーも、私が自分で買った憶えはないので、実家に以前からあったもの、つまり私の父が使ったものなのかもしれません。
※三菱鉛筆の9000番は、塗装が少し暗い緑なので、色合いがイマイチ。