昨年秋に続き、今年も床下にネズミが出てしまいました。
カリカリ、カリカリと音が続いています。
今年のこれまでの対策。
今年はこれまでに、
- 去年の残りのデスモアプロ(殺鼠剤)6包を、床下換気口(つまり家の外周)から床下に投入。
- デスモアプロを新規に12包、床下換気口(床下外周)から追加投入。
- くん煙剤「ねずみ一発退場」2個で床下を燻蒸 。
とやってきましたが、いずれも効果ありませんでした。
昼夜を問わず、ひっきりなしに床下からカリカリ、カリカリ。
ひどいときなど、違う場所から同時に(つまり複数)聞こえるようになってしまいました。
そこで、私が思いつく最後の手段に出ることに。
自分で床下にもぐっての対策です。
床下にもぐる。
わが家では、台所にある床下収納庫の蓋をあけて収納庫本体を取り出せば、床下にアクセスできます。
わが家はベタ基礎(=床下全面が強度のある鉄筋コンクリートになっている)でなくコンクリート布基礎ですが、地面部分にも防湿のため数cmの厚さでコンクリートを打ってもらってあるので、床下にもぐっても、少なくとも土まみれにはならずに済みます。
床下は40~45cmの高さしかなく、かなり窮屈です。でも、私は20年ほど前に床下にもぐり、迷路のような中を計15mほど動き回った経験があります。当時に比べて体は固くなったと思いますが、体形は当時と変わっておらず(むしろ痩せた)、筋力もそれほど落ちていないと思うので、おそらく同程度は床下を移動できるのでは?と考えたのです。
到達目標地点は、カリカリ音が一番する、床下換気口から床下外周を回って約10~15m先の床下中央部分です。
準備。
床下にもぐる準備です。
必要資材は。
イカリ消毒のネズミ捕り用粘着シート「強力チュークリン」12枚入りを2箱、そしてデスモアプロ投げ込み用12包入りを2箱用意しました。これを床下に一気に全量設置、投入する集中的な作戦です。
ちなみに、上の画像の背景に丸い毛玉のようなものが写っていますが、あれは床下のネズミに対して全く効果ないようです。
そして、自分は完全武装。
といっても、両肘と両膝にぼろきれをぐるぐる巻き付けただけ。写っていませんが、頭には水泳帽をかぶるといいという情報があったので、それもやってみました。脱げやすかったけれど、髪の毛がまとまってよかったかもしれません。
いよいよ床下へ。
床下を覗いたら死体があった……みたいな絵面ですが、妻が撮影した画像です。
万一のことがあってはまずいので、もぐるのはさすがに1人のときでなく、妻が家にいるときにしました。
腹ばいに進むのではなく、ダンボールを何枚か入れて仰向けに寝転がり、ダンボールをずらしながら足で蹴るように進む方法が20年前にうまく行ったので、今回もそんな感じで試行錯誤することに。
床下への入口(床下収納庫)は、床下の端っこにあります。
そして、目標地点は床下の中央。
狭い床下ですから、できれば最短距離で、言うなれば対角線方向に突っ切るように到達したいものです。
ところが、それはできません。
なぜなら、「根がらみ」があるから。
木造の在来工法で立てられている家の床下では、点々と置かれている「束石(つかいし)」に、床を支える柱である「床束(ゆかづか)」が立てられています。その床束が倒れないように、床束どうしが「根がらみ」と呼ばれる板で連結されています。この根がらみがあるところは上下のスキマが20cmあるかないかですから、這って通ることができません。(本格的に床下の工事をするときには、この根がらみをいったん外してしまうのかもしれません)
図解すると、こんな感じ。
従って、根がらみがないルートである床下の外周部分をぐるっと回って床下中央部を目指さなければならないのです。
そこで、ダンボールの上に仰向けに寝っ転がり、持ち込んだ土間ぼうきでクモの巣を払いながら、外周づたいにじりっじりっと進んでいきます。
ところが、そうしている間も、床下のどこかからカリカリと音が。「ネズミは用心深い」というのがまるっきり嘘なのか、あるいはそこにいるのが凶暴といわれるドブネズミで、人間など意に介さないのか。(床下なので、ドブネズミだったのかもしれません)
床下の障害。そして…
どれほど時間がかかったのか、ようやく4mほど進み最初の角に近づいたところで、行く手を遮る別の障害がよく見えてきました。
地下からコンクリートを貫通してさまざまなケーブル類が通るジャバラのホースが伸びていて、床下を横切っているんです。
20年前の私は、そのホースを乗り越えて曲がり角を通過したはずでした。そうでないと、かつて到達した場所までは行けなかったはずですから。
しかし、今回は……そこであっさり、そこから先へ進むことを断念しました。
無茶することが昔よりも怖くなったのか。身体能力を冷静に判断できるようになったのか。当時よりもオトナになったのかもしれません。
万一何かあったら、最悪の場合は消防のレスキューのお世話になる可能性だってありますから。
計画変更。
そこで、いったん入口まで引き返し、作戦を練り直しました。(というより、単なる休憩)
当初の計画では、ネズミの音がいちばん聞こえる建物床下中央部の数ヵ所に粘着シートを設置し、デスモアプロを置いてくるつもりでした。
ところが床下中央部に到達できなかったため、
- 粘着シートは、床下換気口から到達できる範囲の床下外周部に全量設置
- デスモアプロは、目的とする場所を目がけて投げる
という作戦に変更です。
改めて床下にもぐり直し、行けるところまで行ってから粘着シートを広げ、土間ぼうきで奥に押し込みながら、できるだけ遠くに設置。設置しながら入口に向かって引き返します。
実際はもっと明るいんですが、こんな感じに置きながら戻ってきました。
そして、引き返す途中で横を向き、中濃ソースをちょこっとつけたデスモアプロを床下中央部を目がけて投げました。
しかし、これが難しい!
ここでも、邪魔をしたのが根がらみです。
90cmおきにある根がらみの上20cmのスキマをきれいに通過させて4m先まで投げなければ、目的とする床下中央部には届きません。
ところが、投げても投げても2,3m先の根がらみに当たって落ちてしまいます。横向きの窮屈な姿勢であり、しかも小袋のサイズが長さ7,8cmある細長いサイズで、根がらみに当たりやすかったせいもあるかもしれません。というより、単なるヘタクソか。
壁板の節穴を通して野球のボールを投げていた、星飛雄馬のようなコントロールがあれば!
結局、粘着シートは全数を設置。
デスモアプロも、意図した場所より1m以上手前になってしまいましたが、全数(24包)を投げ込んで、床上に無事帰還しました。
この集中投下作戦、結果はどうだったか。
正直、これで効果がなかったらどうしよう?という思いはありました。
ホームセンターで1000円ぐらいで材料を買って、超・超・超・最先端ハイテク最新鋭ロボットアームを作って、再度デスモアプロ投入作戦遂行か?などと訳のわからないことを考えたり。
それはともかく。
床下にもぐってこれだけのことをやったのは、2020年11月29日(日)午前中のこと。
その後どうなったかというと……。
翌朝。
残念なことに、夜中にかなりのカリカリ音がしたと妻から報告がありました。
うーんだめだったか? と思っていたら。
作戦遂行翌日の日中から、ぱったりと音がしなくなりました。
やったか? やったのか?
と思うと、その翌日にはカリカリ音が。
しかし、様子が以前とは全く違います。
以前は、カリカリ音が延々と続いていたのに対し、ちょっと音がしたと思ったらすぐ止まってしまったり、音も小さかったりで、明らかに弱々しくなった印象です。
やったか?やったのか?
建物外周の床下換気口からでなく、ネズミが出没する床下中央部のできるだけ近くに投入したのがよかったのでしょうか。
3日後の水曜日に床下を覗いてみましたが、見える範囲の粘着シートには、ネズミはかかっていない様子でした。
その後も、カリカリ音がたまに弱々しく聞こえることはあっても、すぐに止んでしまう状態が続いています。
作戦遂行から明日でちょうど1週間。
デスモアプロの効果が出るには、3日から1週間程度かかるとのこと。ネズミがその場でかじったり、持ち帰ったネズミが食べて、効果が出てくれれば……このままいけば、これで終息宣言が出せそうです。
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