最近、VALU界隈が賑やかなようです。
私は、新しいものは何でも否定しようという考えではありません。
制度のスキマをうまく突いて出てきたモノやコトが新しい何かにつながるかもしれないし、その過程で何か問題が生じれば、その都度少しずつ修正していけばいいのではないかと、基本的に思っています。
ただし、
- 大きな問題を起こさなければ。
というのと、
- 自分が人柱になるかどうかは別。
というのはあります。
商品やサービス、システムが改善されていき社会に有益なものとなるのは、いいでしょう。でもそのことと、改善の過程で自分自身が致命的ダメージを被るかどうかは別問題です。
少し前のNHKスペシャルで、「思春期の無謀さが人類の発展にプラスに働いた」というようなことが言われていました。
「若さゆえの冒険心」 が、「種としての人類」の生存、つまり集団としての生存に有利に働いたのでしょう。
でもそれが「個体の生存」に有利に働いたかどうかは、当然ながらまったくの別問題です。
それと同じこと。
VALUや仮想通貨について言えば、VALUに参加したり仮想通貨を売買している人たちは、株式の売買やFXも試して、比べてみればいいのにと思います(もしまだ経験がないのなら)。VALUは「株式のように」と謳っているそうですしね。
(2017.8.22追記)
「株式のように」という記載は削除されたようです。
「VALU」、トップページから「株式のように」を削除 税務上の扱いは「国税局に問い合わせ中」 - ITmedia NEWS
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外国為替がどんな理由でどの程度上下するのか、FXの取引はどのように行われているのか、資産の保全、そして税金。
株もFXも、試しにやってみるだけなら結構簡単です。
両方を扱っている証券会社に口座を作ればいいんですから。
それらとVALUや仮想通貨の取引を比べてみれば、類似点や違いなど、いろいろ見えてくることもあるでしょう。
もちろん、お金以外の点でもともとのコンセプトに大きな違いがあるのでしょうが。
一発退場、つまり資金を失って市場から退出ということにならないよう、そして金がらみでない場面でも致命的な失敗をしないよう、新しいことには「自分が死なない程度に」失敗するつもりで参加することも必要ではないかと思います。
Photo by 写真素材 足成