本放送は見逃したので再放送を録画して見ました。
放送内容の要約。
記憶で書いてみます。
- 思春期になると、性ホルモンが脳にも影響を及ぼす。
- 性ホルモンによって神経細胞間のシナプスが増加する。
- 影響を及ぼす部位の1つが、感情を司る扁桃体。このため振れ幅の多い感情につながる。
- 思春期の子どもは、相手の表情の変化(怒り、悲しみなど)を大人よりも敏感に読み取る。
- 前頭前野(扁桃体による感情の暴発を抑える)の発達は脳の中で最も遅く、25歳前後まで完成しない。
- 性ホルモンは記憶を司る海馬も刺激し、記憶力を増大させる。
- 同様にリスクを好む側坐核も刺激する。
- ネアンデルタール人には思春期がなかった。ネアンデルタール人が絶滅し現生人類(ホモ・サピエンス)が生存したのは、ホモ・サピエンスが思春期のおかげでリスクを冒し、生活環境を拡大して各地に適応することにより、テリトリーを拡大したからではないか。
自分の思春期の頃を憶えていませんか?
番組を見て思ったことです。
思春期の子どもの態度にとまどう、という話をよく聞きます。
でも、大人のみなさん、自分の思春期を忘れちゃいましたか?
もちろん個人差はあるでしょう。
しかし、感情が自分の思い通りにならなかったり、振れ幅が大きすぎたりといった経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
そのときの気持ちを思い出せば、子どもの様子も理解できるのではないかと思うんですが。
大人に密着され干渉されるのは嫌。でも安心していたい。
言葉も態度も思い通りにならない。
人間関係のストレス。感受性が豊か。
そんな状況にあるんだと理解しつつ、ある程度の距離を置いて見守っていれば、時間が解決するのでは。
爆発した感情に対して正面から衝突してしまっては、親子関係の亀裂にもつながりかねません。
感情は、思ったよりも体に支配されている。
感情だけでなく、「理性的」と思われる行動や態度も、思ったよりも体に支配されているんだと、改めて思います。
思春期に限らずです。
産後うつは、産後のホルモン環境の激変が大きな原因でしょう。
女性の更年期も同様です。男性だって男性ホルモン減少による更年期があると言われています。
自分や家族の気持ちの変化が起きたときに、「これはホルモンバランスのせいだ」と考えることによって、少し対応が変わることもあるんじゃないかなと思います。
そういえば、今までで一番嬉しかったことも悲しかったことも、季節や景色が美しいと思ったことも、みんな中学・高校時代だったかもしれない。