タイトルの「何十年も」っていうのは自分のことですけどね。
昨日,娘が十年以上前のほんのささいなことを覚えていて当然のように話したので,ちょっと驚きました。
帰省している娘がちょっとした用事で,弁当を持って出かけることになったんですよ。
でも,ウチで弁当のメイン担当である妻が久しぶりに風邪気味。
なので,私が作ることにしたんです。
それを娘に話したところ。
「じゃあ "おとうさんののり弁" ?」ってさらっと言ったんですよね。
"おとうさんののり弁"……その言葉,聞いたのは十年以上振りです。
子どもが保育園児の頃,普段は給食でしたが,遠足などの行事のときはお弁当。
私が作ることもときどきありました。
そんなときに「"おとうさんののり弁" だよ~」と,のり弁を作っていたんです。ほんの数回だったかもしれませんが,それを娘は覚えていたんですね。
本当に久しぶりの言葉で,私の方が内心びっくりしました。
そんなわけでちょいちょいと作った弁当。弁当箱がないので,密封容器2つです。
のりは醤油をちょっとつけて,蓋にくっつかないようにご飯の間に敷いてあります。
おかずは,冷食の鶏からと,前の晩に作った無限ピーマン,ゆでジャガイモのマヨネーズ焼き,卵焼き,自家製ミニトマト。お弁当の卵焼きは甘いヤツです。卵焼き器は面倒なので,フライパンで小さくまとめて焼き,切りました。
ごはんにすき間がありますが,帰ってきてから「ごはんがもうちょっと詰めてあってもよかった」と言われました。さすが大学生。
でも子どもって,こんな風に何気ないことをたまたま覚えていたりするんですよね。
自分を振り返っても,そう思います。
ただの,なんでもない日常の一コマが多いですが。
でも中には,数十年前の悪い記憶も残っていたりします。
親のほんの一言が数十年後まで残るかもしれないと思うと,怖いですが。
ただ,それが今に至るまで私に悪影響を残さず済んだのは,それ以外のほとんどが,問題のない平和な日常だったからでしょう。
親子や家族は,近すぎるゆえに気をつけなければならないこともあると思います。
ウチの子にも,どうか平和な日常のはしばしが,温かい記憶として残りますように。