ジョギングの走行距離と、献血で調べてくれる血液検査結果に関係があるかどうかについて考える2回目です。
前回は、走行距離と貧血(赤血球数、ヘモグロビン量)との関係があるかどうかを調べてみました。
前回の結論:
私の場合、ジョギング走行距離と赤血球数、ヘモグロビン量に関係はない。
ジョギングやランニングで貧血になるということは、私の現状では起きていないと考えてよさそうです。大したペースでも距離でもありませんしね。
ところが。
ジョギング走行距離と肝機能検査値には、はっきりした関係が。
成分献血では、肝機能を示す項目も検査してくれます。
- ALT(GPT):「肝臓に最も多く含まれる酵素です。肝細胞が破壊されると血液中に流れ出すので、急性肝炎で最も多く上昇し、慢性肝炎や脂肪肝(肥満)などでも上昇します。激しい運動の後に一過性の上昇がみられることがあります。」
(日本赤十字社 東京都赤十字血液センターより) - γ(ガンマ)GTP:「肝、胆道、膵、腎などに多く含まれる酵素です。上昇する疾患は閉塞性黄疸、肝炎、アルコール性肝障害などです。病気がなくても長期飲酒者では上昇することが多く、1カ月くらい禁酒するとある程度正常化します。」
(日本赤十字社 東京都赤十字血液センターより)
私の場合、走りすぎるとALTとγGTPが上がることがわかったんです。
ジョギングの距離とそれぞれの関係をグラフで比較してみました。
ジョギング走行距離とALTの関係。
前回と同じく、ジョギング走行距離は、毎月1日~15日の間に走った距離の合計を「各月15日時点の走行距離」、16日~月末まで走った距離の合計を「各月月末時点の走行距離」としました。つまり、各データポイントは半月の総走行距離。
ちなみに、私のペースはキロ6分半~7分半程度です。
1回(1日)に走る距離は、時期によって差がありますが5 km~11 kmぐらい。走行距離が長かった時期は1回に11 km以上走った日が多く、走行距離が短い時期は1回に5 km程度のことが多いです。
ALT値は、成分献血でもらえる検査データ。
このような条件で、半月ごとの走行距離とALTの関係をグラフにしたところ、下のようになりました。
青いグラフの2つのピーク(走行距離が長かったことを示す)と、ALTの黄緑色のグラフのピークが一致しています。
ALTの正常値は5~45 IU/L。青いグラフのピーク時には、黄緑色のALTも正常値を超えています。
つまり、走りすぎて肝細胞が壊れてる!
上記の説明のとおり「激しい運動の後に一過性の上昇がみられることがあります」ということがしっかり裏付けられました。
ジョギング走行距離とγGTPの関係。
それではγGTPはどうでしょう?
……こちらはもっとひどい。
γGTPの正常値は、10~65 IU/L(参考:日本赤十字社 東京都赤十字血液センター)。それなのに、水色のグラフの最高値は181!正常値の3倍です。
そして、走行距離が短くなるとγ-GTPも急降下して正常値に。
γ-GTPがジョギング走行距離と関係しているとしか思えません。
やっぱり、走りすぎると肝臓に良くない!
アルコールで上がると言われるγGTPですが、私、酒は全く飲まないんですよ? それなのにこんな異常値ですからね……。何と言うべきか。
走りすぎは体に悪い。
もちろん、ALTやγGTPの値が上がっている場合は、他の病気の可能性もあります。
ALT高値の場合は肝炎とか。
γGTPも、お酒を飲まないのに値が高くなる病気の可能性があります。
でも私の場合は、グラフの通り、走行距離が短くなると値が急に下がって正常範囲に戻るわけです。ですから、ジョギングが原因と言っていいだろうと判断しています。
グラフから考えて、私の場合、2週間で100 kmは走りすぎ。多くても2週間あたり50km程度に抑えておけば大丈夫そうです。
そもそも、2016年中頃に走りすぎたときには(グラフの右側のピーク)、その後、足の裏を痛めてしまってしばらく走れませんでした。足底筋膜炎だったのでしょう。
内臓面でも、整形外科面でも、走りすぎはよくありません。
ジョギング・ランニングが好きな方は1ヵ月に200kmも300kmも走る方もいらっしゃるようですが、どうか健康には気をつけてください。