PTAの後輩からの質問に対して考えてみたシリーズです。
前回はこちらでした。
今回は、PTA連絡協議会などの上部団体との関係についてです。
単位PTAが上部団体から脱退したらどうなる?
単位PTAとは、それぞれの小中学校のPTAのことです。
各学校のPTAは、自治体(市など)レベルで組織されている団体に加盟していることが多いと思います。それが、「○○市PTA連絡協議会」とか「○○市PTA連合会」という名称の組織。
単位PTA → 市レベルのPTA連絡協議会 → 都道府県レベルのPTA連絡協議会 → 日本PTA全国協議会
というピラミッド構造になっています。(高校のPTAは別の組織なのかもしれません。調べていません)
そのような上部団体から脱退したとしたら、どんな変化が予想されるか考えてみました。
分担金負担がなくなる。
単位PTAはそのような上部団体に、「分担金」を払っていることが多いでしょう。"上納金"のようなものです。それが上部団体の財源になっているわけですが、その負担がなくなります。
上部団体からすれば収入が減ることになりますから、その点からも脱退をやめるよう働きかけがあるでしょう。
役員の派遣、上部団体の活動の負担がなくなる
上部団体はそれ自体が、単位PTAから派遣された人により、講演会やスポーツ大会などさまざまな活動を行っています。そのような、上部団体で活動する人を、単位PTAから派遣する負担がなくなります。
上部団体の組織率が低下すると……?
上部団体に加入している単位PTAが減少すると、市レベルなら市教育委員会、県レベルなら県教育委員会、日本PTA全国協議会(日P)レベルでは文科省?に対する発言力が低下するかもしれません。
しかし現状で行政との間にどのようなやりとりがあるのか、そしてそれにどんな意味があるのか……? 単位PTA会長レベルでは、その意義があまり見えませんでした。
私が参加した組織では、市教育委員会との「意見交換会」のような場はありましたが、実際には教育委員会の各種施策の説明会。「PTAに説明したよ」というアリバイ作りに使われている程度じゃないかという気がしました。
PTA会長の横のつながりがなくなる?
同じ立場であるPTA会長が集まる場に参加する機会は、減るかもしれません。
ただこれは、お仕着せの団体に頼るのではなく、例えば中学校の学区単位で近隣小中学校のPTA会長が交流する機会を自力で作れば済むことでもあります。
私自身の経験では、上部団体が単位PTAの活動をサポートしてくれたという印象はありませんでした。なので、「脱退しても、正直なところ単位PTAとしては別に何も変わらないんじゃない?」といった思いしかありません。
ただこれは、単位PTAと一般保護者の間の関係と似たような構造かもしれません。説明不足とか、加入の意義がどれだけ実感できるかといった点で。