こんな記事を拝見しました。
世界はいろいろだなあというのが、素直な感想です。
メールごとき今さら使ってられない、という業界があるのは確かでしょう。
後述しますが、現代では、メールはもはや、かつてメールが登場した頃の「紙の手紙」のような過去の連絡手段になってしまったのかもしれません。
しかし一方で、いろいろな世界に足をつっこんでいる私からすると、構成メンバーの世代やそれぞれの世界、個々人の考え方によってコミュニケーションツールは本当にさまざまで、戸惑うこともしばしばです。
私は現在、
- フリーランスの在宅仕事(減ってるけど)、
- 小学校関係の地域組織、
- 自治会、
- 学習支援団体ボランティア(アルバイト)
に関わっていますが、それぞれの世界でコミュニケーション手段がかなり違います。4、50年前の世界から現代までの間を行ったり来たりしているような、あるいはいろいろな時代の世界がそのまま並列で存在しているような、不思議な感覚です。
直接訪問。
まずはコレです。相手の家に直接行ってピンポーン。これが今でも現役なのが、自治会です。顔の見える関係そのもの。作った書類の内容を確認してもらいたくてもメールが使えないので、直接持参し玄関先で確認してもらうこともしばしば。不在だったら困るので、電話連絡してからてくてく歩いていったり。のどかな世界です。
もちろん、回覧板もまだまだ現役です。
しかし、とある頼み事をするときに、メールはもちろんのこと事前に電話もせず直接訪問していくことがあったのには、さすがに驚きました。それをやったご本人にしてみれば、電話で頼むよりも直接訪問した方が失礼がないというお考えだったのかもしれませんが、私でさえ、直接来られたら「突撃された」みたいな感覚を持ってしまいます…。
ポスティング。
自治会といった地域諸団体や小学校関係で、主流の連絡方法の1つとして完全に現役で使われている情報伝達方法が、ポスティングです。
といっても、チラシの配布ではありません。連絡文書など各種の書類をポストに直接入れていくわけです。郵送でない、直接配達。ポストに入れていくだけで、インターホンなどは押しません。家に居るとは限らないし、お互いやりとりは簡単にすませたい(いちいち対応していたらキリがない)という暗黙の了解があるのでしょう。
電話。
そして王道中の王道、電話です。
自治会その他地域の団体と、小学校関係では、これが今でも主流の情報伝達方法の1つです。
お年寄りが多い自治会その他地域団体はメールが使えないのも仕方ありませんが、公立とは言え小学校ぐらいは、メールでの連絡が普通にできてほしいもの。でも、少なくともウチの近所の公立小学校では、日常的な連絡方法としては使えません。(副校長先生に「学校への連絡ってメールでできますか?」と尋ねたところ、はっきりした答えが返ってきませんでした……)
おそらく、データのやりとりを特別にしたいときに限って、「メール送ったので見てください」と電話連絡すれば大丈夫かも?といった程度ではないかと思っています。
校長や副校長と連絡をとる必要が結構あるので個人のメアドでも聞きたいところですが、それも聞けないでいます……。
そして私の場合、取引先からの仕事の連絡も、まだまだ電話がかなりの頻度で使われています。メールは30年近く前から使っているのに!一体どうしてなのか……。
Fax。
つい数ヵ月前まで、私の取引先はFaxを普通に使っていました。なので私も、家庭用普通紙Faxで送受信できる状態を確保しておかなければなりませんでした。
しかし、月1、2回私から送信するFaxの品質が余りに悪かったせいか、取引先がFaxの使用をやめてくれました。PDFをこちらにメールで送ってくれる形に変更してくれたんです。助かりました…。
今は、迷惑Faxがたまに来るだけになっています。そういう場合はもちろん、メモリ受信しておいて印刷せず削除です。
メール。
メールは、もはや情報伝達方法としては古い部類に入ってしまっているのかもしれません。でも、メールが使えない人が多い世界も、まだまだあります。
メールが使えない人その1:
高齢者。ガラケーを通話にしか使っていない人が多いです。自治会や地域諸団体では、メールで連絡できる人はごく一部しかいません。
メールが使えない人その2:
キャリアメールしか受信できない人。PTAなど小学生の現役保護者さんでも、まだいらっしゃるようです。個人的にはGmailぐらいは受信できるようであってほしいですが、強くお願いするわけにもいきません…。私だって通話SIMを使っていないのでSMS(ショートメール)が使えませんから、人のことは言えません。
メールで連絡をとりづらい人その1:
返信のタイミングがよくわからない人とは、どうもメールでの連絡がしづらいです。即返信してくれる人もいれば、送ってもナシのつぶてで2,3日経ってからようやく返信が来たり来なかったりする人もあり、返信のタイミングに個人差がかなりあるからです。なので、初めてメールをやりとりする人とは、感覚がつかめるまでかなり気を使います。
メールで連絡をとりづらい人その2:
LINEでのやりとりに慣れているせいか、1回の情報量が少なく、やたら往復させないと話が進まない人。今や、メールは推敲を重ねて書く、形式張った連絡手段になってしまっているのかもしれません。
LINE。
実は私自身、半年前までLINEは使っていませんでした。ひきこもり生活で、使う相手がいなかったんです。家族とはメールでやりとりしてましたし、私が小学校PTAで現役だった10年近く前は、まだLINEがそれほど普及していなかったんです。
ところが、私が参加するようになった学習支援団体では、LINEでのやりとりが普通。なので、私もようやくLINEを入れることにしました。さすが若い人が多い組織だと思ったものです。
Gmailのアプリに比べて、LINEはスマホの通知が確実なのが安心です。私のスマホだけかもしれませんが、Gmailアプリは通知が働かないことが結構あるんです……。
ZOOM。
このコロナ問題で、1回だけ使いました。LINEのビデオ通話でもよかったんでしょうけど。
「新しい生活様式」は今後も続くのでしょうから、こういうビデオ通話方式も場面によって使えるようにしておきたいと思っています。
その他。
Slackなど、ビジネス場面で使うようなチャットツールを使う世界は、全く経験ありませんね……。
相手に合わせて。
「あれは古い」とか、「これが使えないのはおかしい」と言っていても始まりません。郷に入っては郷に従え。できないものはしょうがない。人によってスキルも興味もさまざまです。
私自身、30年も前からメールを使っているのに、そこで止まっていましたから。
最終目的は「良好なコミュニケーション」ですから、そのために手段を使い分けなければと思っています。