町内会でハロウィンイベントをやったと思ったら、次は出店要請がありました。
地域の自治会が集まる上部団体が開催するイベントに、ウチの町内会でも出店してほしいとのこと。
イベントへの出店。楽なのは……?
やってほしいというなら……やるしかありません。仕方ない。
なので、楽な方法はないか考えてみました。
イベントへの出店となると真っ先に思い浮かぶのが、やきそば等の食品販売。
しかしこれは、
- かなりの機材が必要。
- 仕入れ額が大きくなり、売れ残り=赤字が怖い。→ 数量設定が難しい?
- 競合状況によっては、値付けも微妙なところが求められるかも。
- 人手が必要。
- もちろん、衛生面の注意が必要。(日なたなどの気温にも要注意)
なので、こういうものは「できればやりたくない」。
正直なところ、人手もないし大きな赤字も出せませんから。
楽にできそうなのは、
- モノを仕入れ、損をしない程度の利益を乗せた価格でそのまま売る(出来合いの食品、ペットボトル飲料、おもちゃのくじ引きなど)。
- 子ども相手の、材料費が安い「体験」を売る(あるいは無料で提供する)。… 折り紙、工作、輪投げなどのゲームなど
ではないかと考えました。
そこで選んだのが、金魚のおもちゃすくいです。
おもちゃすくい。
楽天のサイトでは「縁日すくい」とも呼ばれているようです。
生きた金魚を使う金魚すくいではなく、ぷるぷるぺたぺたした感触の「金魚のおもちゃ」をすくう。
あるいは、その他のさまざまなおもちゃ(アヒル、スーパーボールなどいろいろな人形類)をすくう。
これなら、モノを仕入れて、大きなタライ状の入れ物を用意すれば実施できます。
仕入れ。
そこで、モノを仕入れることにします。
イマドキなので、ネット通販でなんでも手に入ります。
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こんな感じの商品。
こういうネット通販でもよかったんですが、幸い、地元にこういった玩具や駄菓子を扱っている問屋さんがあるので、そこから直接購入することにしました。
(昔、保育園の保護者会関連のイベントで何かを仕入れたことがあったんですよね。こうやって経験と知識が積み重なっていくんだなあと、改めて思いました)
そのお店で、
- 金魚(大)100個入り×1
- 金魚(小)100個入り×1
- アヒル 50個入り×2
- ポイ(6号)160個
- 持ち帰り用金魚袋100枚×2
を仕入れました。
ただ、ブログ記事にしようと思っていなかったので、写真を撮り忘れました……。
金魚(大)は、
(しっぽが大きい)、全長3cmぐらい?
金魚(小)は、
(しっぽが小さくコロッとしてる)、全長2cmぐらい? のものです。
その他の準備。
売価を60円に設定したので、問題は釣り銭です。
最近は、銀行では両替をしてくれなくなっているんじゃないでしょうか?(確かめませんでしたが)
なので、しばらく前から個人的に小銭を貯め込んで準備しました。
そして店頭POP。
上部団体に「義理立て」するため最小限の手間で出店したいという個人的スタンスなので、店先に掲示するものにも、手間や予算はかけたくありません。
なので、パソコンでちゃっちゃっと作ってしまうことにしました。
ありがちな創英角ポップ体で、A4のコピー用紙1枚に1文字程度の大きなフォント(何百ポイントだったかな)で印刷し、それを並べれて店頭に貼れば、看板状のものになります。
しかし、ここでいいアイディアを思いつきました。
こういった大きなフォントを家庭用プリンタで印刷するとき、ひとつ問題があります。
それは、猛烈にインクを消費すること。黒のベタの面積が多いからです。
1枚印刷している間にムラになったり、インクが切れたりしては、もうその紙は使えません。
そこで、コンビニのマルチコピー機を使うことにしました。
近所のセブンイレブンのマルチコピー機は400%(たて4倍×よこ4倍)まで拡大コピーができます。
そこで、A4の紙にたて1/4×よこ1/4=1/16のサイズで印刷して名刺大のカード状のコピー原稿を作り、それをコンビニで400%に拡大コピーすれば、大きなものが色ムラなく綺麗にできる、というわけです。
どれだけ拡大しても、モノクロコピーならA3用紙で1枚10円しかしませんからね。
こんな原稿をA4で作り、カッターで8枚に切り離してコンビニに持ち込みました。
そして、その名刺大の原稿それぞれを、たて4倍×よこ4倍のA3横に拡大コピー。
文字の間隔を調整しながらのりで貼り付けてつなげると、「金魚(のおもちゃ)すくい」のPOPが出来上がりました。これで全く問題ありません。
出店。
そして当日。
自治会役員さんの家にあった子ども用砂場を、タライの代わりに使いました。
もちろん、タライや水槽でなくても子ども用ビニールプールなどがあれば使えるでしょう。
その砂場からあらかじめ砂を出しておいて搬入し、バケツで水を入れて。
金魚大・金魚小・アヒル各100匹ずつ(仕入れた全量)を入れた状態です。
砂場が大きめだったので(内のりとして90cm×60cmぐらいだったかも)、見た目は意外に少ない印象になってしまいました。
当日は、隣がスーパーボールすくい(同じミニアヒルもあり)で、向かいにも同じミニアヒルがあり、多少競合した感じでしたが、イベント終了近くなって無事売り切ることができ、ほっとしました。
ポイ(すくう枠、ですね)は紙の厚みに種類があり、4号、5号、6号、7号数字が大きくなるにつれて紙が薄くなっていきます。この金魚やアヒルに対して何号がいいか店で尋ねたんですがよくわからず、「6号でいいのではないか」ということだったので、6号を仕入れました。
ところが、その結果。
幼児でもかんたんに、いくらでもすくえてしまう結果になりました笑。
この金魚に対しては、6号では紙が厚すぎた(強すぎた)ようです。
次の機会があり、もし同じ金魚で同じことをやるなら、次回はこれよりも薄い7号にしようと思います。
ただ、最初から
「何個すくっても持ち帰りは3個まで」
「すくえなくても2個あげるよ」
という条件にしていたので、売上に関する問題にはなりませんでしたが。
収益。
まずは売価の設定です。
自治会の会計であまり赤字を出したくなかったので、予想原価を積み上げ、かつ子ども(親)の財布からのお金であまり利益を上げるわけにもいかないことも考えて、売価を1回60円に設定しました。(キリよく50円にできなかったところが、私の商才のなさかも……)
全員が3個ずつ持ち帰った(つまり100回分が売れた)として、千数百円程度の赤字で済む計算でした。
実際に仕入れに要したものは下記のとおりです。
- 金魚大100個 1155円
- 金魚小100個 1155円
- アヒル50個×2 1540円
- ポイ160個 2464円
- 金魚袋100枚×2 1100円(持ち帰り用)
- どんぶり小 110円(百均で調達。金魚をすくって入れる入れ物)
- 拡大コピー 100円(店頭POP類)
合計 7624円
売上 6040円
収益 ▲1589円(赤字)
でした。想定内のわずかな赤字で済んでよかった。
次回への教訓。
もしまた同じことをするとしたら、以下の点に注意することにします。
- 同じイベントなら、仕入れ個数は計300個で十分。端数の仕入れが可能なら、もう少し少なくてもよい。
- ポイは7号にする。
- 売価を60円にしたため、釣り銭として用意した10円玉がギリギリだった。
- アヒルは人気あるかと思ったが、他店と被ったので特に人気というわけでもなかった。カラフルで目を引くこともあり、金魚だけでよさそう。
- ポイには同じ枠を使い回す「貼り替え式」もあるが、圧倒的に手間がかかる。となりの店ではこれを使用していたが、枠を拭いて紙をはめこむのが非常に手間。使い捨てのものの方がよい。
同じイベントが次回(来年)もあるのかどうかわかりませんが(できればやりたくない) 、対外的に目立つ大きなイベントよりも、地道な活動を支援することを上部団体は考えてほしいものです。