親戚からいただいた玄米が残っているので、変わった食べ方をやってみています。
前回は「びっくり炊き」をやってみました。
今回は、「楠公飯」です。
楠公飯とは?
有名アニメーション映画『この世界の片隅に』の中で、食糧不足の時代に少しでもかさを増やしたごはんをということで作られたとか。(私は映画は未見)
玄米を煎ってから水に一晩漬け、水を吸わせて炊く方法です。
南北朝時代の武将、楠木正成が発明したと言われることから「楠公飯」と呼ばれるようです。
ただし、香ばしいものの水っぽく、おいしくないとか。
そこで、どんなものか実際に作ってみることにしました。
楠公飯の作り方。
こちらを参考にしました。
簡単な手順は。
- 玄米をから煎りする。
- 3倍量ぐらいの水にひとばん漬けておく。
- 翌日、普通に炊く。
というもの。
よくわからないところもありますが、実際にやってみました。
実際にやってみた。
まず、玄米をから煎り。
フライパンに油をひかずに玄米を入れ、火にかけました。
使用した玄米は1合です。
遠い昔、週刊少年ジャンプで連載されていた『包丁人味平』というマンガで、主人公がフライパンに砂を入れて鍋振りを練習するエピソードがあったなあなどと思い出しながら、玄米をかき混ぜていると。
きれいなきつね色になりました。
破裂してポップコーン状態になったものも。
玄米茶に入っている玄米の状態です。香ばしい、いい香り。
これを小なべに移し、水を3倍量=3合投入。
水に玄米が一部浮いている感じです。この状態で一晩おきました。
真夏なので、冷蔵庫で保管。
翌日。見かけは一変していました。
水を吸って完全に形が崩れ、膨潤しています。
水は、鍋を傾けるとようやく見える程度。(画像がわかりにくいですが)
木べらですくってみても、完全にふやけています。
これを「普通に炊く」……といってもよくわからないので、さらに水を1合加えて火にかけ、沸騰後は蓋をして、吹きこぼれないように弱火で15分程度炊き、その後5分ほど蒸らしてみました。
完成。
1合の玄米が、これだけの量の楠公飯になりました。
茶碗約3杯分です。
ちなみに、圧力IH炊飯器の玄米モードで同じ1合炊いたときの出来上がり量は、こうでした。
ですから、楠公飯の方が2倍以上多い感じです。
では、味は?
食べてみました。
玄米を煎ってあるので、香ばしいのは確か。しかし……やはり水っぽい。米粒が完全に崩れているので、上記サイトにあるとおり、白いごはんとも玄米ごはんとも違う、ぷるぷるした食感の水っぽい食べ物になっていました。
「不味くて食べられない」ほどのことはありませんが、おいしくはないかもしれません。
それに、やはり水を吸わせて増量しただけ。みかけ上同じ茶碗1杯分を食べても、お腹がすくのが早かったような気がします。
やはり、物資が豊富な現代なら、圧力IH炊飯器や圧力鍋で炊いた方がいいですね。
ただし、元が玄米ですから食物繊維は豊富なはず。しかも、カロリーは見た目の1/3程度しかありません。ダイエットにはいいかもしれませんね。(でも、お腹は空くと思います……)