もう6年前になりますが,レザークラフトをやってみたくて最低限の道具を揃えたことがあります。実は,こういう手仕事が,子どもの頃からわりと好きなんですよ。
ふと思い立ち,重い重い腰をよっこらせと上げて,簡単なキーホルダーを作ることにしました。
材料も道具も全部残っています。
必要なのは,重い重い腰を上げるための,最初の,しかもほんの少しの気合いだけ。
作り方。
レザークラフト,どこかで習ったわけではありません。
本なども持っていません。
でもまあイマドキですから,ネットで調べれば,それなりにやれそうな気になってきますし,キーホルダー程度なら作れてしまいます。
6年前に参考にしたサイトはなくなってしまっていたので,今回はこちらを参考にしました。
革をカット。
むかし作ったときの自作の型紙がまだ残っていたので,それをそのまま使用。
革に線を引く「銀ペン」という道具は持っていないので,楊枝でひっかいて書いてしまいました。
直線部分はステンレス定規を当ててカッターで切り,曲線部分もなんとか切り離しました。古い通販カタログの上で作業。
ガイドラインを引く。
縁から一定の幅のところに後で穴を開け,糸で縫うことになりますが,穴を開ける線を引くための「ねじ捻」という専用の道具は持っていません。製図用の古いディバイダーを使ってみました。
カシメ打ち。
折り曲げた部分に,カシメを打ちました。
型紙の位置に革ポンチで穴を開け,まずDリングを通して。
革を2つ折りにしてカシメのオスとメスを合わせ,カシメ打ちを使って木づちで叩けばできあがり。
右から,カシメのオスとメス,革ポンチ,カシメ打ち,カシメを打つとき使う専用台。
こうなりました。ちょっとズレちゃったけど,まあいいや。
本当はボンドで貼り合わせるところでしょうが,もうカシメで止めちゃったから,貼り付けずに先に進んでしまいます。
縫い穴を開ける。
「菱目打ち」という専用の道具で,縫い穴を開けていきます。先がいくつにも分かれた,細いノミのような工具。私が持っているのは先が2つになっているものです。
木づちでコン!とやると,ザクッと穴が開いていきます。
こうなりました。
最後がちょっと左右アンバランスになっちゃったけど,まあいいや(こればっかり)。
糸で縫う。
革を縫うときには,特殊な糸の両端に,先の丸い専用の針をつけて縫っていきます。
縫い終わりを綺麗に止めるのが難しく,ちょっとごちゃごちゃしちゃいましたが,まあいいや(こればっかり)。
だいたい完成。
重い重い腰を上げてから,途中で他のこともちょっとやりつつ,約2時間でここまでできました。
ただ,表裏を合わせた革がちょっとズレてしまい,側面が不均一なので,カッターで少し整形。それから紙やすりをかけ,「コバ磨き」(「トコノール」というワックス状のものを薄く塗って,木片でごしごしこすって磨く作業)をしました。
表面にも,ミンクオイルを少々。
完成。
こうなりました。
私が超・超久しぶりに作ったわりには,まあまあの出来です。
しかも,作ったのは実質的にこれが2個目。(それしか作ってなかったのか)
どうしてこんなことを急に思い立ったかというと。
この春に上京して下宿を始める予定の末っ子に渡そうと思ったんですよ。
アパートの鍵をつけるのにちょうどいいだろうと。
実は,6年前にはじめて作った同じ形のキーホルダーは,その直後に下宿を始めた長男にあげてしまったのでした。(まだ使ってくれているだろうか)
なので,同じものをもう一回作り,末っ子にもあげようと思ったわけです。
では真ん中の長女のときは一体どうしたのか?
長女は,同じ道具を使って自分で作ってました……。