※どうして「行こう!」なのかわかりませんが。
「ピグマリオン効果」という言葉があります。
ピグマリオン効果とは,「教育心理学における心理的行動の1つで、教師の期待によって学習者の成績が向上することである」。(上記ウィキペディアより)
おおざっぱに言うと,
「算数が得意だね!」と声かけをしていると,その子が本当に算数が得意になる。
というイメージでしょうか。
子どもにうまく正の(プラスの)動機付けができれば,子ども自身がどんどん自分で進んでいくようになるのでしょう。
ただし,声のかけ方には注意。
しかし,上記のウィキペディアにも,教育経済学者の中室牧子さんが注意を促していることに触れられています。
「教育経済学者の中室牧子(『「学力」の経済学』ディスカヴァー・トゥエンティワン 2015年p.48)では“「あなたはやればできるのよ」などといって、むやみやたらに子どもをほめると、実力の伴わないナルシストを育てることになりかねません。とくに、子どもの成績がよくないときはなおさらです」(上記ウィキペディアより)
むやみにほめられても嬉しくないというのは,自分自身に照らしてみてもよくわかるでしょう。
大して努力もしていない,頑張ってもいない,客観的に見てすごいと思えないことに対して,えらい,すごいなどと持ち上げられたって,しらけるだけ。むしろ「適当にやっても褒められる。適当でいいんだ」という,逆効果になりかねません。
「褒める」よりも,「認める」ことが大切ではないでしょうか?
出来は悪くても,子どもが頑張ったこと,努力したこと,工夫したこと,良くなった・うまくなったことを認める。面白いと思ったことを面白いと言う。そういう出来が好きだと言う。
子どもをよく観察していないとできないことですけどね。
こんなことを書いている私も,子どもには「すごい!」ばっかり言ってきましたが。
「褒められるからやる」にしないように。
「褒められたくてやる」「褒められなくなるのが嫌だから親の期待に無理矢理応えようとする」ようにしないためには,どうすればいいんでしょうね……。
子どもの性格にもよりそうですが。
子育てで大切なことの1つは自己肯定感を持たせることだと思うので,親に依存する状態は絶対避けたいところです。
「逆」ピグマリオン効果?
ピグマリオン効果の逆もありそうです。
「算数が苦手だねえ~」と言っていると,本当に算数が苦手になってしまいそう。
「算数が苦手」というイメージが自分自身の中に出来上がってしまうのでしょう。
「うっかり」のひと言や「口癖」には,よくよく気をつけなければ。
そういえば,大昔に読んだくらもちふさこのマンガ『いつもポケットにショパン』に,そんなことを思わせるエピソードがありました。
ピアニストを目指す主人公の女の子が,母親のライバルだった元ピアニストから,間違ったセルフイメージを植え付けられていたんです。
本当は天才肌なのに,「あなたは努力型だから」と言われ続け,自分は才能がないが努力でなんとかしなければならないのだと思い込んでいたと。主人公がそのことに気付くのは,物語の終盤になってでした。
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※昔のマンガは気軽に読める長さでよかったなあ。