どうにもむしゃくしゃした気分のとき。
そんなときには、草むしりをするに限ります。
幸い、季節は秋。虫も減ってきましたから。
草むしりをするのに、準備は必要ありません。
何も考えず、ふらっと草ぼうぼうの庭に出て、目の前の草を1本抜けばいいだけ。
1本抜けば、そのとなりの雑草が気になります。
それを抜けば、そのまたとなりの雑草も気になります。
それも抜けば、そのまたとなりの雑草も……。
そうやって、まわりの雑草を目で探すようになり、次から次へと抜くことになります。
草むしりでは、何も考える必要はありません。
無心になって目の前の草を抜けばいい。
頭の中は空っぽで大丈夫。
自ら播いた種だよなあとか、また同じことの繰り返しだなあとか、
シーシュポスの岩みたいだよなあとか、
そんな雑念が浮かんでも、頭の中から振り払いましょう。
そもそも、そんなことは考えても仕方がない。
目の前の草だけ見ていればいいんです。
雑草がなくなっていき、抜いた雑草が山になっていき、いつのまにか庭が少しずつ綺麗になっていく。
一息つこうと思うころには、体を動かしたことによる心地よい疲れと、雑草の山という目に見える成果、そしてささやかな達成感。
曇っていた気持ちも少しずつ晴れてきます。
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たった30分でこれぐらいになりました。
一体どれだけ茂っていたんだか。
大昔に百均で買った雑草抜き。
角度が微妙に使いにくいけれど、そのまま使っています。