先日、こんな記事を読みました。
どこの家・家族でも、たとえば「お正月はこうやって過ごす」、「お盆はこうやって過ごす」といった「決まりごと」が昔から出来ていたり、あるいは長い年月のうちに作られていくものだと思います。
そして、誰しもそれぞれの家の「伝統」の中で育ち、大人になっていく。
では、そうやって育って大人になり、結婚したらどうなるか?
うっかりすると、結婚して例えば子どもが出来たあとも、自分が子どもの頃から大人になるまで育った「伝統」のまま、ずるずると年中行事を過ごしてしまいそう。(そうなると当然、結婚相手の側の「伝統」はどうなるの?という問題も出てきます)
上記の記事は、おとうさんからそういう「伝統」をやめようと言われたお話です。そうか、自分で自分の家の伝統をこれから作っていく立場になったのか、と。
私もかつて同じような経験をしました。
といっても、年末年始に特に決まった「行事」(上記の記事に出てくる「握手」のような)があったわけではありません。
就職して実家を出てからは、年末に帰省し年明けに自分の住むアパートに戻るということを繰り返していた私。
それが、結婚後はどうなったかというと、結婚した年の年末だったか翌年の年末だったか、とにかく結婚後すぐに、実家から連絡があったんです。
「年末年始は自分の家で過ごしなさい」と。
こういう所、私の親はよく考えているなと感心したものです。
自分の家庭を持ったんだから、自分の家庭の過ごし方をしなさい、作っていきなさい、というわけです。
そうでもなければ、いつまで経っても、私自身の「ウチの習慣」が出来なかったかもしれません。
大げさなことを言うと、こういうことも、「大人になる」ことの一種ではないかと思います。
私は、例えば「結婚して一人前」とか「子どもを持って一人前」のようには思いません。同じようなことは他にもいくらでも言えてしまうからです(例えば「介護を経験して一人前」とか「大病をして一人前」とか、どんなことについても言えてしまいそう)。
しかし、大げさですが「親がかりでない、地域を構成する一員となったら一人前」とは言えるのではないかと感じます。
どうもこの気持ち、説明が難しい。