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『ぼくたちは習慣で、できている』(佐々木典士、ワニブックス)という本をざっとナナメに読みました。
やりたいと思うことをどうしたら習慣化し継続的に生活に取り入れることができるかが、50種類の方法を中心に書かれています。
有名人や過去の偉人の言葉の引用をもう少し抑えて、もっとノウハウ的に簡潔にしてもらった方がよかったかな…。いろいろ調べたことをまとめて分量を増やしたような印象を受けないでもありません。
本書を読んで思い出したことをいくつか書いてみます。
考えるより先に、とにかく手をつける。
この本にもありますが、人は「やる気が起きてから行動する」のではなく、「行動しないとやる気は起きない」そうです。
以前、『のうだま』で読んで知りました。
(この本はオススメです)
なので、何かをするには、とにかくまず手をつけ、体を動かすことが大切。
やる気が出るのを待っていても始まりません。まして今は時間泥棒、ひまつぶしになるものが、いつでも簡単に手の届くところにあります。
車と一緒で、動き始めが一番エネルギーが必要です。
慣性の法則というか。
とにかく手をつければそのうちやる気が出て続けられるようになるので、あとはその勢いをなるべく妨げないようにする。
そして、続けるのがつらくなってきたら、「もうひと踏ん張り」!
このひと踏ん張りの積み重ねが、全体の進捗には大きく効きます。
- とにかく手をつける。
- 最後のひと踏ん張り。
この2つが、作業をはかどらせるための重要なポイントです。
小分けする。
これも冒頭の本にありますが、やるべきことをとにかく小分けする。
これには、とりかかるときのハードルを下げるという意味と、進捗を見えやすくするという2つの意味があります。
今日やるべき作業がこれだけあるとしたら、午前中、午後、夜にやる作業に分ける。
それを1時間あたりの作業量に分ける。
それを15分あたりの作業量に分ける。
こうすれば、大量の仕事を目の前に呆然とするのではなく「まず15分でこれだけ」と考えやすいし、最中には「予定より遅れているからもう少し頑張ろう」という気にもなります。「予定した目標まであと少し」という励みにもなるし、「ここまで終えたから予定通り」という安心感にも。
ゴールが見えないマラソンは、誰だってやりたくありません。
全部で何km。1時間あたり何kmとわかっていて、しかもコースのあちこちに距離が表示されていれば、よほど走りやすくなるでしょう。
決まりを作る。
験担ぎ(げんかつぎ)。縁起をかついで、「これこれこういうときはこうする決まりにしている」という自分のルールのことですね。これは、選択に伴う精神的負担を減らす効果があるそうです。以前、Eテレの番組「オイコノミア」で大阪大学の大竹先生がそう言っていました。
つまり、縁起をかつぐ場面にかぎらず、自分にとって重要でないことについては「こうすることにしている」というマイルールを決めてしまえば、自分にとって重要でない部分に精神的リソースを使うことを避けられるわけです。そうすれば、その分のリソースを重要なことに振り向けられるようになる。
疲れているときに限って、どうでもいいことが決められなかったりすることもありますしね。そういう時に、「これはいつもこう!」と決めてしまえるマイルールがあれば楽なのは確か。
スティーブ・ジョブズがいつも同じ服を着ていた(同じ服を何セットも持っていた)というのも有名な話です。「私服の制服化」ですね。これも、何を着るかいちいち考えなくてもいいようにするため=重要でないことの選択に余計な精神的リソースを使わないためです。
冒頭の本を読みながら、そんなことを思いました。
しかし、週末の晩ご飯をカレーに決めてしまうことが多い私は、それによって節約した精神的リソースを何に活用しているんだろう?