フリーランス兼業主夫日記

フリーランス、プラスなりゆきで兼業主夫的生活になって25年超え。生活や子育ての中でブログネタを探しています。記事の内容はその時点の思いつき。現在は考え方が違っているかもしれません。

「ダークペダゴジー」、ダブルバインド……。

 

また新しい言葉をネットで見かけたので、備忘録も兼ねて、思いついたことを書いてみます。

 

「ダーク・ペダゴジー」。

 

dark pedagogy、「闇の教授法」と訳されるようです。

 

darkはもちろん「闇」。

pedagogyは、「1. 教育学、教授法、教職 2. 教育、教授」(ジーニアス英和大辞典より)。

調べてみると、peda-は「子ども」を意味するギリシャ語paisに由来し、-agogusはギリシャ語の「導く」という意味だとか。

 

※ped-には「足の」という意味もありますが、「子どもの」という意味もあるわけですね。ちなみに、小児科はpediatrics。

 

日本大学アメフト部におけるダークペダゴジー。

 

日大アメフト部の危険タックル問題とダークペダゴジーについて論じた記事がありました。

 

www.huffingtonpost.jp

 

この記事の中で、ダークペダゴジーは次のように説明されています。

ダークペダゴジーは、倫理的に問題のある手法を用いて他者の成長発達、価値観や知識の獲得に介入する行為を指すものです。より具体的には「暴力・強制・嘘・賞罰・欲求充足の禁止・条件付き愛情・心理操作・監視・屈辱」などを用いた教育行為がダークペダゴジーに当たります。今回のケースの「追い込み指導」はまさにダークペダゴジーの典型例です」(上記記事より引用)

 

教育の場面における、一種のマインドコントロールのようなものでしょうか。

 

ダブルバインド。

 

もう一つ、ダブルバインドという考え方があります。

「二重拘束」。提示された選択肢のどれを選んでも、結局は自分が責められる結果になることです。

 

命じられた時点で自分が責められることは決まってしまっているのに、どれかを「自分で選んで」やらなければならないように仕向けられ、そして、結果として責められる。そもそもの条件に問題があるのに「自分で選んだ結果に対して責められる」ことから、「悪いのは自分だ」と追い込まれていき、とにかく責められないようにするために従順に指示に従うようになってしまう。人間の判断力を奪う方法です。

 

悪意による洗脳、マインドコントロール……自分は関係ない?

 

ナチスドイツで大量虐殺などにかかわった人たちは、1人1人は良識ある人間だったという話があります。組織の思考や評価体系の中で、組織の目標に忠実に、ある種のやりがいを感じて行動していたのでしょう。

 

例えばブラック企業など問題のある組織の中で、手近な、目先の「やりがい」を与えられて激務をこなす状況は似ていないでしょうか。しかしその行動自体が、問題のある組織の存在を強化し、その一方で自らを虐待することになるわけです。

 

ごくごく身近な家庭の中でも。

 

たとえば、

  • 何かを頼んでやってもらったときに、出来が自分の意に沿ったものでないからと文句を言う。
  • 何かを自発的にやってくれたときに、それが自分の意に沿ったものでないからと文句を言う。

何もしなければ何もしないことについて文句を言われ、何かをしても、した結果に対して結局文句を言われるとしたら? まさにダブルバインド的状況です。負の学習効果がどんどん蓄積され、相手はやる気をなくしていくでしょう。

 

そんなことをふと思いました。 

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