以前書いた記事の詳細版です。
長男は、上記サムネイル画像の通り反対咬合(いわゆる「受け口」)だったので、小学校入学前から歯列矯正を始めました。でも、それより問題だったのは長女です。
長女も、保育園児の頃から歯列矯正を始めました。
ことの起こりは保育園年中のころ。歯科医院にシーラントをしてもらいに行ったときに、レントゲンを撮ってもらったんです。すると、乳歯の下で出番待ちをしている永久歯の芽があっちこっちを向いていることが判明!そのままでは将来ひどい歯並びになることが予想できました。歯が重なって生える「叢生」(そうせい)になってしまっていたでしょう。八重歯程度では済まなかったかも。
その時のレントゲン写真は手元にありませんが、中学校1年のときの画像が出てきました。
こんな状態になっていました。
横に見える細い線は歯列矯正用のワイヤー。中央に写っている上の前歯4本(中切歯、側切歯)はすでに永久歯です。
これは正面から見た画像ですが、左上(画像では右上)の中央から2番目の歯(番号で「2番」と呼ばれます)の上側に、永久歯の犬歯が斜めに伸びてきています。
そして、その犬歯が「2番」の歯の根に当たり、歯根が短くなってしまっています。
さらに、2番を通り越して「1番」の歯根にも食い込んでいるように見えます。
このまま放置していたら、この横向き犬歯のおかげで上顎左側の1番と2番の歯根が短くなってしまい、歯が抜けてしまったでしょう。
この横向きの犬歯自体も、そのままでは生えてきません。おそらく「埋伏歯」と呼ばれるものなのだと思います。
このため、すでに根が短くなっていた2番の永久歯は抜歯し、できたスペースから上顎の骨に穴を開けて埋まっている犬歯を露出させ、ワイヤーを取り付けて少しずつ下向きに引っ張り出すことになりました。
通っていた歯列矯正専門の歯科医院ではそこまでの処置ができないため、インプラント治療例が多い歯科医院を紹介してもらい、そこで上あごの骨を削って埋まっていた犬歯にワイヤーを接着してもらい、その足で歯列矯正専門歯科医院に戻って、そのワイヤーを歯列矯正用ワイヤーにつなげてもらいました。
すごく適当な図で示すと、こんな感じ。
埋まっている歯に取り付けたワイヤーを、ちょっとずつ時間(期間)をかけて矢印方向に引っ張るわけです。
それからは、定期的に通院してワイヤーの張りを調節し、犬歯を引っ張り出す日々。
最終的にワイヤーが全部はずれ、歯列矯正がほぼ終了したのは、高校3年生のときでした。
そのときの画像がこちら。(ブレブレですが……)
矢印が、引っ張り出した犬歯です。画像ではブレていてよく見えませんが、反対側(右側)の2番の歯と比べて、犬歯らしくとがった形をしています。でも、きれいに並んでいるので見た目は全く違和感ありません。
犬歯を引っ張り出し始めてここまで約5年かかったわけですが、よくここまで頑張ったと思います。
こんなこともあるので、お子さんの歯にはくれぐれも注意してください。