酷使されている通学用自転車。先日,前カゴ取り付け用ブラケットが折れてしまいました。
前カゴがないままにしておくのもどうかと思ったので,自分で直すことにしました。
修理すればブログネタにもなるし。
必要な部品は,前カゴ用ブラケット。
[rakuten:thepowerful:10009024:detail]
ネット通販だと安いんですが,送料がかかってしまうので,近所のホームセンターで調達。598円+税=645円でした。サイズの種類は特にないようです。
折れたブラケット。自転車本体のフレーム(ヘッドチューブ)上端にはめてあり,ハンドルステム(ハンドルの "軸")で串刺しにされている状態です。ですから,ハンドルステムを引き抜かなければ交換できません。
ハンドルステムは長いボルトで固定されており,その上端は、ウチの自転車ではプラスチックカバーで蓋をされています。このカバーは,ドライバーなどでこじれば簡単に取れます。
中のボルトを六角レンチ(アレンキー)で回すんですが,……固くて回らない。
プラスチックハンマーは持っていないので,木づちで叩きます。画像のように横からではダメで(まあ当然です),上から,ハンドルステムの軸と同じ方向に叩いて衝撃を加えたら回りました。
ボルトが抜けました。
でも,本当は抜く必要はありません。
本来は、ボルトが抜けるまで回さなくても,ゆるめるだけでハンドルステムが抜けるはずなんです。しかし今回は,ボルトが抜けるまで回しても,ハンドルはびくともしませんでした。
このボルトの下には「ウス」という小さな部品が付いていて,ハンドルステムをフレームに締め付け,固定しています。その「ウス」が,長年のうちにハンドルステムとフレームに固着してしまったんでしょう。
なので,フレームの中でハンドルステムの下に固着していると思われるウスを、ハンドルステムから剥がさなければなりません。
どうやって剥がすかというと。
ウスは,ボルトを抜いた後もハンドルステムの下に張り付いたままのはず。ですから、ハンドルステムにボルトをもう1回挿入して,ボルトの頭を木づちでコン!と叩きます。そうすると衝撃がウスに伝わり,固着していたウスがハンドルステムから剥がれてフレーム内に落ちるはず。
コン!
ボルトを叩くと、ボルトがポンと中に落ち込みました。つまり、ボルトの先(下)に当たっていたウスがフレーム内に落ちたわけです。
ハンドルステムを固定していたウスが剥がれれば,ハンドルステムをフレームから引き抜けるはず。
えいっ。
……
抜けません。
ウスだけでなく,ハンドルステム自体もフレームに固着してしまったようです。
前輪を両脚で挟んで押さえ,ハンドルをぐいぐい左右にこじったり,前輪を壁に押し当てて動かないようにしてハンドルをこじったり。
いろいろやっているうちにちょっとずつ動き,ようやくハンドルが抜けました。
ハンドルが抜けたら,フレーム内に落ちたウスを回収します。
ボルトを挿入して少し回せば落ちているウスにはまるので,そのままボルトを引き上げればウスが釣り上げられるという寸法です。
ウスが釣れました。案の定,真っ赤にサビています。
本来は,こういう組み合わせになっています。(上側はハンドルステム)
ハンドルステムが抜けたら,ブラケットを固定している大きなナット(すでに随分ゆるんでしまっていました)を外し,割れたブラケットの残骸を取り除いて、同じ場所に新品をはめます。
このあたりの固定方法や部品構成は,自転車によって違いがありそうです。
ブラケットを固定していたナットを戻します。
ハンドルステムに固定用ボルトを通し,先端にウスをはめてから,ハンドルステムをフレームに差し込みます。ハンドルステムの赤サビが見えなくなるところまでフレームに差し込めば,元の高さになるはず。
ボルトを六角レンチで回し,ハンドルステムを固定します。
ブラケットを固定していたネジですが,プラスチック製だと思ったら内側に大きな金属製ナットがはまっていました。それならしっかり締め付けなければなりません。
長さ25cmの大きなモンキーレンチでもはまらない大きさだったので,お勧めは出来ませんがウォーターポンププライヤーで締め付けてしまいました。
これでブラケット交換完了です。
ボロボロの自転車なのに,ブラケットだけぴかぴか。
前カゴも取り付けました。
固着している部分にはちょっと手こずったものの、まあ想定内。
また1つ自転車に詳しくなりました。