成人式に関する「はれのひ」事件が問題になっています。
心待ちにしていた式の当日を台無しにされたばかりか、大金や大切な着物を持ち逃げされた本人やご家族のお気持ちを思うと、胸が痛みます。
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ところで、成人式に女性が振袖を着るようになったのって、いつからなんでしょう?
そもそも、成人式とは。
戦後に現在の埼玉県蕨市で始まった成年式が、そのルーツらしいです。
戦後ですから、男性は国民服、女性はもんぺ姿だったとか。
昭和21年というと1946年、現在から72年前。「伝統ある行事」とは言えないように思います。開催形式も地域によって差がありそう。
いつから振袖が主流になったのかもわかりません。
ただ、昨今の着物業界の売り込みのすごさには、違和感を感じます。
「成人式に振袖を着ないなんてありえない」とでも言いそうな勢い。
今回成人式だったウチの娘は、以前から振袖を着ない宣言をしていました。
もともと、女の子っぽい服装が嫌いなんです。中学校の制服のスカートも嫌がってましたし。クラスに1人ぐらいは、そういう女子がいるようです。
なので、成人式にも、スーツで出席することにしていました。
事前調査によれば、「スーツは見たことがない」という声や、「でもスーツの子もいたよー」という声など、まちまち。
そんな中でどーんとスーツで成人式に乗り込み、先駆者として、「着物を着たくない後輩」のために道をつけるのもいいじゃんという、私の面白がりの気持ちもありました。
さすがに黒のリクルートスーツ(大学の入学式で着用)ではちょっとどうかと考え、企業のインターンなどにも着られそうなパンツスーツや真冬用コートなど、もろもろを妻が選んでくれました。
そして出席してみたら。
当地の成人式は出身中学校別の会場で行われますが、同じクラスにスーツの子がもう1人いたとのこと。なんだ、やっぱりいるんじゃん。
メディアで報じられるのはきれいな振袖女子ばかりですが、例えば東京近郊の成人式なら、振袖以外の女子も意外に結構いるのではないでしょうか?
もちろんこういう機会に振袖で着飾りたいという気持ちはいいんですが、「成人式=振袖」と直結する考えは、どこかで刷り込まれたものじゃないのかなーと思います。
※しかし、小さいころ棒きれを振り回しながら野山を駆けまわっていた娘が、化粧もしてアクセサリーもつけて成人式とはねえ。おとうさん嬉しい笑。