クリスマスというと,大学4年のころをよく思い出します。
その年の秋は,小中学生の自由研究のような橋にも棒にもかからない卒業研究をしながら,卒業できるんだろうかと真っ暗な気持ちで過ごしていました。
特に何をするわけでも,忙しいわけでもないのに,1日おきに大学に泊まり込み,自宅に帰るのは2日に1回。研究室の小さな流しで髪を洗い,その横の1口コンロでインスタントラーメンを作って食べる生活。
季節はいつか年末,クリスマスに。
自分のロッカーにストックしていたインスタントラーメンがなくなったので,歩いて10分のスーパーに買いに行きました。
5食入り袋ラーメンを1つだけ買った帰り道。
雪国でもないのに,どんよりと重い雲から白いものがちらほら振ってきました。
Photo by 写真素材 足成
世間はクリスマスなのに,自分は一体何やってるんだろうなあ。
その時の気持ちは,何十年も経った今もよく憶えています。
華やかな話題が多い季節。
私は今でも,その押しつけがましさが苦手です。