先日、こんなツイートをみかけました。
商業科高校の教科書「ビジネス基礎」を入手して読んでみてるけど、本当に商売の基礎が体系的に記述されていて素晴らしい。これが、書店に売ってる似たような名前の「ビジネスマンの基礎」みたいな書籍だと、途端にサラリーマン仕草がバラバラと書いてあるだけだからダメなんだ。 pic.twitter.com/EYXx8vy3wa
— ふどあ (@fd_a_) 2017年8月16日
「ビジネス基礎」? なんだそりゃ。
商業高校でどんな科目の授業が行われているかなんて、意識したことはほとんどありませんでした。「簿記もやるんだろうな」程度の印象です。
調べてみたところ、普通科以外の高校で特に設けられる科目があるそうで。
商業科の場合、次のような科目があるようです。
「ビジネス基礎、課題研究、総合実践、ビジネス実務、マーケティング、商品開発、広告と販売促進、ビジネス経済、ビジネス経済応用、経済活動と法、簿記、財務会計Ⅰ、財務会計Ⅱ、原価計算、管理会計、情報処理、ビジネス情報、電子商取引、プログラミング、ビジネス情報管理」
この中でいちばん基礎なのが、この「ビジネス基礎」。
どんな内容なのか興味がわいたので、Amazonを検索。マーケットプレイスで数点出ていたので、1円+送料257円=258円で入手しました。
到着。
内容はこんな感じです。上記ツイートの教科書とは少し違うようです。
出版社が違うのか、あるいは出版年が違うのか。
みたところ、経済の基礎知識と商業・商取引の基礎知識、実務やビジネスマナーの基礎知識といった感じでしょうか。
第5章「ビジネスと売買取引」の「売買取引の手順」の項にある見積から請求までの伝票やりとり、「代金決済」の項にある小切手や手形のやりとりは、昔から綿々と受け継がれてきたやり方なのでしょう。商取引や会計では「古くさい」印象を与える用語が使われているので、門外漢からすると正直「いつの時代……? 今でもこうなの……?」と思った部分もありましたが、これが原理原則なのだと思います。
入手した教科書には、上のツイートの画像にあった、第3節「電子商取引と代金決済」、発展的な内容「複利現価と時間価値」、応用的な内容「電子手形」に相当する内容は載っていませんでした。面白そうな項目だったので残念です。
それと、ちょっとがっかりした点。
この程度の割合の説明が、何ページにもわたっているんですよ……。
高校生の教科書なのに……。
「こんな漢字にルビ?」と思う箇所もたくさん。
この現状にも、ちょっとびっくりでした。
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全体を通して。
中学校までは授業内容が全員共通なのに対し、高校以降は、学校や学科によって授業内容が全然違うのだと、改めて感じました。「学校で習うこと」が高校から分かれていくんだなあと。「義務教育」ではないので当然ではありますが、いままで実感したことがありませんでした。
来年から就職について具体的に考えるはずの、大学生の娘にも見せておこうと思います。商業高校ではこんなことやってるんだよ、ということも含めて。
ところで、学校の教科書、あなどれません。その時点で固まっている基礎知識が、広く浅くですがきっちり網羅されている入門書として読めます。
高校の現代社会や家庭科の教科書を知らない人は、ぜひ読んでみてほしいと思います。もちろん、やはり教科書によって内容の深さがいろいろなんでしょうけど。