PTAについて書き続けるのは結構しんどいのですが、もう少しだけ書くことにします。
PTAの活動目的って何だろう?
PTAは何のために活動するのか。
「行事などのお手伝い」と考える方が多いのではないかと想像します。
学校行事は親としても必要性が十分理解できるし、人手が足りないことも納得できるでしょう。ですから、PTA活動で行事に協力することに対しては、おそらく納得感が高いのではないでしょうか。
大きく言えば、「学校や児童生徒の支援」です。
学校支援だけでなく。
でもそれだけではないと思うのです。
よく問題になるベルマーク。
「今時あれだけの労力をかけてわずかな額を得て、学校の備品を購入することに意味はあるのか」
あるいは保護者のスポーツ大会をやっているPTAもあるでしょう。
「そんなのやりたい人だけでやればいいじゃないか」
そう思う方もあると思いますが、表面的な目的だけではないと思うんです。
直接的な目的と、その背後にある間接的な目的。
ベルマークについて言えば、学校の備品を買う(プラス、僻地学校などへの教育支援にあてられる)というのが、直接の、いわば表面的な目的。
でもそれによって、保護者同士が顔を直接つきあわせて作業することになるので、そうでもなければできない保護者間の関係づくりに役立つ側面もあるんです。
(「関係作りのためだけにベルマーク集めをするのが最善かどうか」は、また別の問題です)
スポーツ大会も同様です。スポーツをやるという直接的な目的のほか、保護者に集まってもらって親睦を深めるという目的もあります。
そうやって「理由をつけて」学校に来てもらうことにより、少しでも保護者同士の顔の見える関係ができれば、児童生徒間での問題発生が防止できたり、問題が起きたときに深刻化させず解決しやすくなるのではないかと思うのです。
例えば「保護者の親睦会をやります~」と言っても人が集まるわけがありません。そのあたりが、保護者間の関係作りの難しさです。
問題は、目的と負担のバランス。
結局は、目的と負担のバランスではないかと思っています。
「活動をもっと合理化し、目的(=学校や児童生徒の支援)を最短距離で達成すべき」という意見をよく見聞きしますが、そうすると保護者間の親睦・関係作りという、見えにくい側面がどうなるか。
学校の風通しをよくし、保護者間の関係づくりにつながる、いわば「セーフティネット作り」の1つになっているという側面も、考えてみてほしいと思います。
かといって、数十年前からの活動をそのまま前例踏襲で続けていてもいいとは思いません。各家庭、各保護者の状況は本当にさまざまであり、変化もしています。現在は、パートも含めればかなりの割合の保護者が仕事をしていると想像できます。そんな中でも学校に来てもらえるような、納得感が得られる、しかも柔軟な運営であるべきでしょう。
私自身、保護者参加の負担軽減については効果を上げることができなかったと思っているので、偉そうなことは全く言えませんが。