フリーランス兼業主夫日記

フリーランス、プラスなりゆきで兼業主夫的生活になって25年超え。生活や子育ての中でブログネタを探しています。記事の内容はその時点の思いつき。現在は考え方が違っているかもしれません。

PTAに加入しない家庭が増えたらどうなる? 考えてみました。

 

先日、現役でPTA活動を頑張っている後輩からいくつか質問がありました。

そのことについて、何回かにわけて書いてみます。

 

「単位PTAに加入しない家庭が増え、例えば半数を超えたらどうなるんでしょう?」

 

1つめの質問は、これでした。

 

PTAの任意加入問題。あちこちで議論になっているようです。

私が住んでいる地域は割合保守的な土地柄のようですが、そんな当地でさえ、避けて通れない問題になっている様子。

確かに、「いつのまにか加入させられていた」というのは、活動内容にかかわらず問題だと私も思います。

 

そんな中でのこの質問。たとえば、単位PTA(=各学校のPTA)に加入しない家庭が増えたらどうなるかを想像してみました。

 

予想される、よい方向への変化。

 

  • 現状の「事実上強制加入」に対する保護者の不満は、とりあえずなくなる。
    • (活動の意義とは別の)「加入手続が正しくないこと」に対する不満
    • 意思に反して会費を払わされることに対する不満
    • 意思に反して活動に参加させられることに対する不満
  • モチベーションが高い参加者の割合が結果的に高くなり、活動を進めやすくなる面があるかも。
  • 会員数を維持する必要に迫られるため、活動意義の丁寧な説明や、活動内容を納得性のあるものにするための定期的見直しが必須になる。これはよい点と言えるでしょう。

 

予想される問題点。

 

  • 会員数が減ると会費収入が減るため、現在よりも予算配分が難しくなる。
  • 加入率が毎年変動し事前に予想できなくなると、会費収入も事前に予想しにくくなるため予算が立てにくくなる。
  • 人数が減る・予想しにくくなるため、活動の削減が必要になる(または、1人あたりの負担が増える)。
  • 活動意義の丁寧な説明や活動内容の定期的見直しを行わないと、会員数が減り続ける。
  • 生徒全体を対象にした活動や資金補助をしにくくなる(小学校なら全児童への卒業記念品、中学であれば部活動の遠征費用補助などをしているところもあると思います)。あらかじめ「活動は児童生徒全員を対象にする」というように決めておけば済むことではあります。
  • PTA会長の保護者代表としての立場が弱くなり、学校に対する発言力が弱くなるかも。
  • 活動に参加する保護者と、「なにもしない保護者」「全部学校におまかせの保護者」のミゾが深まるかも。
  • PTAを通じた保護者の交流(顔見知りになる機会)が減る

 

私自身、PTAに「半強制的に参加させられた」ために、他の保護者の知り合いができた1人です。最終的にはPTA会長を何年もやるところまで行ってしまいましたが。

 

具体的方法には議論のあるところでしょうが、「ちょっと頑張って(ちょっと無理をして)学校に来てもらい、先生や他の保護者と交流してもらう」ことにつながるPTAの活動は、保護者の「顔の見える関係」づくりの1つとなることにより、もろもろの問題発生を未然に防ぎ、問題が発生したときにも対処しやすくしている側面があるのではないかと思っています。

 

同じような保護者の交流の機会は、小学生であれば地域の子ども会、中学生であれば部活動の保護者会などもあるわけですが、PTAもその1つであることは確か。

そういう機会が減っていったときに、保護者間の関係がどのようになっていくのかは、注意が必要な点ではないかと思っています。

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Photo by 写真素材 足成

 

ああ、そういえば忘れていました。

  • 現役のPTA会長以下本部役員が、PTA OBや地域の方々から叩かれる。

というのもありますね。「俺たち/私たちの頃はもっとちゃんとやってた」とか、「地域にはいろいろ協力を頼むくせに今の保護者は何やってんだ、まったく」みたいな。こういうのも現実問題として根深いです。