今回はかなりマニアックな話を。
最近、久しぶりに折り紙の本を読んだんですが、
それで遠い昔のことを思い出しました。
子どもの頃、折り紙がすごく好きだったんです。幼稚園から小学校2年まで。
笠原邦彦さんという折り紙作家の本が好きで、見つけると片っ端から買った(買ってもらった)ように記憶しています。
そんな本が、今も手元に10冊以上残っています。
下の画像は、その中の1冊。
『おりがみ5』笠原邦彦編、有紀書房。「昭和46年7月30日重版発行」とあり、第1集から第5集まで発行された中の1冊です。
この中に、江戸時代の折り紙文献である「斯哉等草」(かやらぐさ)が紹介されています。
「これは弘化二年(1845年)に足立一之という人が、いろいろな事柄を備忘録的に書きつづった二百数十巻の書の一部であることが現在判明しております」
「この資料の内容ですが、熨斗に始まって獣、鳥、昆虫、花、人形……と多種多様の作品が盛り込まれ、まさに何やらかやらのかやら草というにふさわしいものです」
と書かれています。
その中の1つ、「猿猴」の図。要するにサルですね。私が折ったものが残っていましたのでそれも一緒に。
この折り紙は、4つまたは6つの頂点をもつ星形に紙を切り、それを折ってさらに切り込みを入れるなどして作った基本形をもとにそれぞれの作品を作る、現在の折り紙とは非常に異なったものです。
比較的簡単に折れるものもありますが、この本の記載だけではどうやったらできるのか全くわからない、難解なものもあります。
江戸時代の折り紙資料には、ほかにも「千羽鶴折形」や、「新撰人物折形手本忠臣蔵」というものがありますが、これらも笠原邦彦編『おりがみ』シリーズのそれぞれ第3集と第4集に収載されています。もしかしたら現在では貴重な書籍かも?
これらについても、機会があれば備忘録的に書いてみようと思います。