PTAの会議冒頭のあいさつに関するシリーズです。
前回はこちら。
司会・進行役が別にいる場で挨拶を求められるのは,PTA会長(と,会長欠席の場合の代役)の場合がほとんどだと思います。
それ以外の会議,たとえば○○委員会や○○部会のような部門ごとの集まりでは,委員長さん・部長さんが自ら仕切って進めることが多いでしょうから,いちいち挨拶などする必要はないはず。「それでは始めましょう」ぐらいの感じでしょうか。
しかし,PTA会長以外の委員長さん・部長さんが,大勢の前で話をしなければならない場面も,わずかですが考えられます。
私の経験ですぐ思いつくのは、2つです。
- 卒業年度の学年委員長さん・学年部長さんが,卒業関連行事や集金について説明するとき。
- 学年全体の保護者懇談会での挨拶。
前者については,必要事項について説明するだけですので,「あいさつ」とは違います。話の内容もおのずと決まってくるでしょう。
ちょっと問題なのは、後者。
高校の保護者懇談会で。
私の経験ですが、高校の保護者懇談会がちょうどこんな場面でした。
他の地域・他の高校ではどうなのかわかりませんが,長男・末っ子が通った高校と,長女が通った高校の2つとも,保護者懇談会が体育館で全クラスの保護者を集めて行われ、その冒頭で学年委員長さんの挨拶がありました。
どちらの高校の保護者会も,当該学年の保護者全員が集まった体育館で,校長先生のお話と、生徒の生活の状況・学習の状況・卒業生の進路状況などの話を聞くといった,よくありそうな内容のものです。PTAの会議や集まりではありませんし,PTAの学年委員会・学年部から保護者に説明が必要な事項があったわけでもありません。
でもその最初に,「学年委員長さんの挨拶」があったんです。(ウチの県だけでしょうか)
「これは,頼まれても何を話せばいいのか困るだろうな……」と思いました。
なぜ学年委員長が挨拶?
会議のあいさつ内容を考えるとき,最初に考えておくべきことを以前に書きました。
まず、
「自分がその会議を招集した立場か」
あるいは
「会議に呼ばれた立場か(招集した人が別にいる)」
です。
この場合,保護者懇談会を開いたのは学校側ですから,後者に該当します。
では,会議に呼ばれた立場である学年委員長として何を話せばいいのか?
これは,わかりませんよね……。私でも困ります。
というのは,少なくとも私が参加した高校の保護者懇談会では、保護者懇談会の内容と学年委員会が「全く関係なかった」からです。
学年委員長さんだって,保護者の1人として懇談会に参加しているだけで,他に出番は全くないんですから。
どうして挨拶が必要なのか全くわかりませんでした。これは本当に,なくても構わない挨拶です。
※学年委員会・学年部の活動予定や、協力をお願いすることなどを説明する流れの場合は別です。 その場合は、必要な内容を盛り込んで、話の内容を考えればよいと思います。
(追記:後でこんな記事も書いてみました)
適当に,無難な内容で済ませましょう。
それでも学校から「挨拶してください」と言われたら,断るわけにもいかないでしょうから,内容を適当に考えるしかありません。
私だったら,こんな内容にします。高校で6~7月に開催される、その年度の最初の保護者会と仮定して考えてみました。
- 自己紹介。「今年度学年委員長の○○です。」
- お礼。「先生方には,日頃から子どもたちへのご指導,本当にありがとうございます」
※保護者へのお礼(「お集まりいただきありがとうございます」のような)は言っちゃダメ。学年委員長さんは主催者ではありませんから,これを言うと変です。 - 子どもの最近の様子を無難に。ひとりの保護者として,「新年度がはじまって○カ月,○年生として勉強に部活に頑張っているようですが,皆様のお子さんもそうだと思いますがなかなか忙しく,大変なようです。親としてどのように見守ったらよいか,試行錯誤の日々です」などなど。
- 懇談会の内容に触れて挨拶の分量を増やし,締める。「本日は,学校での日頃の様子や進路状況などについてお話しいただけるようですので,しっかりと伺って,今後の参考にしたいと思っています。先生方,どうぞよろしくお願いします」
以上。
こんな内容で、学年全体の集まりでも、クラス単位の集まりでも、何とかなるのではないでしょうか。
学年委員長という肩書で挨拶をするわけですが,学年委員会としての出番が他に全くないのであれば,一人の保護者,保護者の代表として無難な内容を話しておけば問題ないと思います。
私の経験から,ちょっと微妙な立場で挨拶する場面について書いてみました。
他の高校ではこういうことはないかもしれませんが,何かの参考になれば幸いです。
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