なぜかふと、15年以上昔のことを思い出しました。
季節は3月下旬。天気のいい土曜日のこと。
その日、午前中は保育園の卒園式でした。ウチの子ども自身は卒園ではありませんでしたが、私は保護者会の役目で保育園に。子どもは、土曜休みの妻と家で過ごしていました。
卒園式が終わり、昼前に自宅に戻ってくると、長男がうれしそうに私のところに来たんです。
「みてみて!」すごいでしょと言わんばかりに自慢げ。
何かと思って見てみると……。
家に置いてあったほうの車のボディ側面に、アルファベットが書いてありました。
それも、石でガリガリと。
……
……
はあ……力が抜けました。
怒る気力もありません。
長男は当時まだ年少組でしたが、とにかく「文字というもの」が大好きで大好きで、数字やひらがな・カタカナはもちろん、アルファベットまで憶えてしまっていたんです。家の中では「スーパーせんせい」が大活躍でしたが、車をみて「ここにも書けるかも!」と気付いてしまったのでしょう。
あまりに自慢げで嬉しそうだったので、こんなことはもうしないように、特にヨソの車には絶対にしないように!と言い聞かせて、終わりにしました。
怒らずに済ませたなんて、当時の自分を褒めてやりたい。
よくやった、自分!!
(というより、ただただ呆れてしまって怒る気にもならなかっただけですが)
石でガリガリやった傷は細かったものの、ダークブルーのメタリック塗装を削り、その下の白い下地まで削り、銀色の鉄板まで達していたと思います。
そのままにしておいたら当然サビてしまいますから、カー用品店でコンパウンドとタッチアップ用の塗料を買ってきて、その日の午後中かけて、磨いては塗り、磨いては塗りして補修。
素人なので、色はともかくデコボコが残ったままになってしまいましたけどね…。
下は事件の約10年後、廃車にする前に撮った写真です。
反射していろいろ写っていますが、アルファベットの「H」がわかると思います。
こちらには「K」と「O」が。
まあ、こんなこともあった、というお話でした。