フリーランスになったみなさん。
請求書を書き(税込にせよ税別にせよ,消費税を忘れずに),そして売上が銀行口座に振り込まれたら,ほっと一息ですね。
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ところが。
口座の入金額を見て「あれっ?」
「入金額が請求額より少ない!」なんて思ったことありませんか。
私は……昔ありました。
「なんかいいかげんなことやられてるのかなぁ……」と思ってしまった経験があります。
でも,こういうこともあるんですよ。
フリーランスへの支払の場合も,業種によっては,支払時に税金が源泉徴収されることがあるんです。
フリーランスへの支払も源泉徴収されることがある。
国税庁のHPに,源泉徴収の対象となる報酬・料金が記載されています。
イ 原稿料や講演料など
ただし、懸賞応募作品の入選者などへの支払については、一人に対して1回に支払う金額が5万円以下であれば、源泉徴収をしなくてもよいことになっています。
ロ 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
ハ 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
ニ プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
ホ 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
ヘ ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
ト プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
チ 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金
(No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは|源泉所得税|国税庁)
「イ.原稿料や講演料など」にどんな報酬が含まれるかについては,
〔原稿等の報酬又は料金(第1号関係)〕|通達目次 / 所得税基本通達|国税庁
に記載されていますが,広く「デザイン料」なども該当する可能性がありそうです。
支払われるのは「源泉徴収後の額」。
ですから,上記に該当する報酬の場合は,請求額から所得税(現在は復興特別所得税0.21%を加算)が差し引かれて振り込まれます。
具体的には,請求額が100万円以下の場合,請求額×10.21% が差し引かれて支払われます。
絶対に確定申告を!
年明けぐらいに支払者から源泉徴収票が発行されるはずですので,絶対に確定申告をして税金を取り戻しましょう!
必要経費を含めて計算すれば,必ずいくらかは還付になるはずです。
今はe-Taxのサイトがありますから,申告書の作成も手書き時代に比べて随分楽になりましたよ。