昨日はこんなニュースが。
そもそも,
「使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。」(労働時間・休日 |厚生労働省)
残業はないのが原則なんです。
「労働者の過半数で組織する労働組合か労働者の過半数を代表する者との労使協定において、時間外・休日労働について定め、行政官庁に届け出た場合に は、法定の労働時間を超える時間外労働、法定の休日における休日労働が認められます。この労使協定を「時間外労働協定」といいます。なお、時間外労働時間 には限度が設けられています。
※時間外労働協定は、労働基準法第36条に定めがあることから、一般に「36(サブロク)協定」とも呼ばれています。」(労働時間・休日 |厚生労働省)
この36協定自体が有名無実化してますが,そのあたりどうなんでしょう。
36協定は上記の通り,労働組合か,組合がない場合は労働者の過半数を代表する者との間で締結しなければならないことになっています。
でも,労働組合の推定組織率はH27年で17.4%。
参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/15/dl/gaikyou.pdf
つまり,雇用者の82.6%は労働組合に所属していない。(※リンク先には「雇用者」という表記が使われていますが,この表現で合ってるのかな…「被雇用者」では?)
ということは,それ以外の場合は「過半数を代表する者」との間で締結されているわけです。
これって,誰なんでしょうね?
会社から適当に「お前,従業員代表としてこの書類に署名して」なんて言われて書いているんじゃないでしょうか。
そう言われたとして,それを拒否できる/拒否する人なんているんでしょうか。
他にも,
- 残業時間が10分単位,15分単位でカウントされている会社とか、
- 残業時間が15分を超えないとカウントされない会社とか、
- 有給休暇をとるのを拒否する会社とか(特別な場合に限り時期を変えるよう指示はできるが拒否はできない)。
労働基準法に限っては,日本って無法地帯なんじゃないかっていう気がします。
労働時間の管理がすごくいいかげんな,ひどい会社の話も実際に聞いたことがあります(特に中小企業)。
経営者側には強い解雇規制がかけられているようですが,それ以外の点では従業員は会社側に比べて圧倒的に弱い。自分の身を守るにはどうすべきか,よく考える必要があります。
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