とても気になった記事です。
これ,私も以前から考えていることです。
誰でも,100%,絶対に死ぬっていうことを,もしかしたら忘れていないでしょうか? 自分がいつかは必ず死ぬっていうことを,意識の外に追いやっていないでしょうか。
「ぽっくり死にたい」と考える人は多いと思いますが,そういう人ほど,自分が死ぬ時のことをあまり考えていないのではないかと思います。若い人は仕方ないかもしれませんけどね。
臨終の床の場面。
ベッドの回りに家族がみんな集まって,心配そうに見つめている。
泣き出しそうに手を握っていたり?
そんな中,息も絶え絶えに,家族に対して感謝のひとことを言って,がくっと。
傍らにいた医師が手首の脈をとって「ご臨終です」。家族がわっと泣き崩れる。
……そんな、何かのドラマのような死に方を想像していないでしょうか。
そんなの,絶対無理ですよ。
もし何かが起きて救急車が呼ばれたら,病院で一生懸命,救命措置をしてくれます。酸素マスクやら挿管やらで,会話もままならないでしょう。意識がなくなれば,その後はどうなるやら。もうそのときの自分にはわかりませんが。
このご時世,家族だってすぐに集まれるかどうかわかりません。
第一,そうなる前に認知症が進んでいる可能性もありますしね。
上記の記事のグラフでは,日本人の死因は
- 悪性新生物(がん)
- 心疾患
- 肺炎
- 脳血管疾患(くも膜下出血,脳梗塞など)
の順になっています。この4つで大体3分の2。
認知症は直接の死因にはなりませんから,特に「3.肺炎」には認知症になっていた方がかなり含まれていると思います。
「心不全」が死因になるのかどうかわかりませんが,心疾患の中にも,認知症になっていて最終的に心疾患で亡くなっている方が含まれているでしょう。
この円グラフ,「あなたはどれで死にたいですか?」と尋ねられているようなものです。
あなたならどれを選びますか。
どのように死にたいですか。
死ぬかどうかを選ぶことはできません。いつかは絶対に死ぬんですから。
選べるとしたら、「どうやって死ぬか」だけです。
そして,「自分がどうやって老いていくか」「自分がどうやって死ぬか」を見せるのは,親が子どもにできる最後のことではないかと思っています。
この記事,今後も続くようですので,とても楽しみです。