今朝(2016年8月4日)のNHK「おはよう日本」で,大学生就活における「サイレント」の問題が取り上げられていました。
はじめて聞いた言葉でしたが,下記の東洋経済オンラインの記事にもあるとおり,
「合否の結果を連絡しない,不合格かどうかを連絡しない」
ことのようです。学生としては合否がわかりませんから、その後の就活をどうするか、身動きがとれなくなってしまうことになります。
去年の「オワハラ」が批判されたので、今年はオワハラをしない代わりに「サイレント」が出てきたとか。
ほかに、
- 人事担当者が番号非通知で電話をかけてくるためこちらからかけ直すことができず,着信に備えて片時も気が抜けない。うつになって通院している例も。
- 匿名で出演した人事担当者は「ランク上位の内定者が辞退したときの補充要員として、および他社もやっているため、やらざるを得ない」
といった内容も取り上げられていました。
過去記事では、下記のようなものも。
まったくひどい話です。信義にもとるというか。
採用側の強い立場を利用し、会社側の都合しか考えていないと思われても仕方ないでしょう。そんな会社からそのうち内定がもらえたとしても、入社しても同じようなことが繰り返されるかもしれませんよ。
- 別の場面で、会社の理不尽な都合を押しつけられる。
- 自社の理不尽な都合を弱い立場の相手(取引先など)に押しつける役回りを命じられる。
……なんてことが普通にありそうです。
社員となった立場でそれに逆らうことは、なかなか難しいのでは。
上記の東洋経済の記事によれば、「サイレント」をやっている会社が結構あるということにも驚きです。
背景には、大量応募・大量選考の問題があるのでしょう。数年前だったかドワンゴがこんな状況を変えようと応募を有料にしたら、厚生労働省から指導されてしまいましたが。
就職先をなんとか決めたいという学生側の気持ちはわかります。
でも、そんな仕打ちをされてまで入った会社って、入ってからはどうなのかなあ?と、私は思います。
しかも、そんな会社でも、一方で早々に内定をもらった学生もいるわけです。その学生たちは、内定を出してくれた会社が一方でサイレントをやっているなんて知らないでしょう。
でもそもそもこういうのって会社の体質ですから、早く内定をもらった新入社員も、入社後には何かのときに同じような理不尽な扱いを受ける可能性もあるかも……なんていうのは穿った見方でしょうか。
私も子どもが数年後に就活に臨みますが、私自身も、どうすればよいかはっきりした考えは持てないでいます。とにかく、自分で、まずいろいろな選択肢を考えてほしい。