クイズ用早押し機(早押しボタン)。
回答者が一斉に押したいくつものボタンの中で、どれが最初に押されたかを電子回路で瞬時に判定する装置です。
クイズ大会には必需品ですが、完成品はなかなか販売されていません。
そんな早押し機を自分で作ったという記事を以前に書きました。
そうしたら、「記事にあるような早押し機を自分で作りたいので、教えてください」とツイッターのDMで問い合わせがあったんです。
そんな連絡をくれたのは、Yくん。ツイッターのプロフィールによれば高校生とのこと。
そこで、必要な具体的パーツや注意点、プラグ・ジャックの配線などを、DMでやりとりして伝えました。
やりとりを初めて約1ヵ月半。
「完成しました!」と連絡が届きました。
完成した早押し機の画像がこちら。
押しボタン子機のケースはベニヤを切って全部作ったとのこと。
頑張ったなあ、よく最後までやりとげたなあと思います。
実は、最初に相談を受けたときに、電子工作の経験があまりなさそうだったので、ちょっと(かなり)心配したんですよ。特に、プリント基板のはんだ付けは荷が重そうだったので、組み立て済み完成基盤の購入を勧めました。
それ以外にも、DINプラグやジャックなど、はんだ付けが難しくて面倒な、細かい配線がかなりの箇所あります。
ケースの加工も綺麗にやるには慣れが必要。(画像をみると、苦労の跡がうかがえます)
でもそれらをみんな、根気よくやってのけました。
すばらしい。
私もアドバイスが役に立ってとても嬉しいです。
高校生だって、本気を出せば大人と同じ、あるいは大人以上のことができます。
足りないものがあるとすれば、資金ぐらいでしょう。(今回はおそらく2万5千円~3万円程度かかったと想像します)
私が最初に感じたように、「オトナ」は失敗や不安を先に考えてしまうもの。でもそんな「オトナが先回りして感じる不安」をものともせずに取り組み、勢いで形にしてしまえるのが若さの特権です。
完成度は「オトナが考える100%」ではないかもしれません。
でも、別に60%だって70%だっていいんです。0%よりは。
やってみることに価値がある。
今回のことを「やればできる」「やってみたらできた」という経験の一つにしてほしいし、今後も、もし何か失敗したとしても、どうして失敗したか考えて次につなげてほしい。
この早押し機が、高校のクイズ部や文化祭で活躍すればいいなと思います。