昨日はこんな記事を書きました。
私は専門家ではありませんが、いろいろと思うことがあります。
相関関係と因果関係、疫学研究。
番組の中では「地球温暖化と海賊の数」という例が挙げられていました。
- 平均気温は右肩上がりで上昇している。
- 海賊の数はほぼ右肩下がりで減少している。
関連性があるように見えるが因果関係はない、という例です。
これは「一見してそうではなさそうだとわかる」といった程度で説明されていましたが、実際には、詳しい検証が必要な場合もあるでしょう。
思い出したのが、19世紀の疫学研究です。
細菌が感染の原因となることがまだ知られていなかった時代に、ハンガリー人医師のゼンメルワイスは、死体解剖と産褥熱に相関関係がみられることに着目し、産褥熱の発生件数を大幅に減らすことに成功しました。
Wikipediaの疫学のページには、コレラ菌が発見される前の時代に、コレラが井戸の手押しポンプで感染することを突き止め、感染拡大を阻止したジョン・スノウの研究が記載されています。
疫学研究は、「原因が何かわからなくても有効な対策を導くことができる研究方法」だと、何かで読んだ記憶がぼんやりとあります。
一見関係がないと思われる、その時点の知識で理解できないようなトンデモな相関関係であっても、それが重要な、社会的意義のある問題に関するものであるのなら、慎重に研究する必要があるということなのでしょう。
ちなみに、手を消毒することで産褥熱を減らすことに成功したゼンメルワイスは、主張が当時の学会で受け入れられず、精神を病んで、不遇のうちに47歳の若さで亡くなったそうです。
参考: