いろいろな方面で大きな問題になっています。
容疑者(まだ「犯人」ではありません)は逮捕されましたが、PTA・保護者会、学校、地域など、及ぼしている影響はとても大きなものでしょう。
この容疑者はどうして保護者会長になったのか。
この容疑者がどうして保護者会長になったのか。
私が気になったのはここです。
今回の事件の容疑者の場合、どうだったのかはわかりませんが、一般論として。
私の経験では、仮に「あの人はちょっとまずいでしょ」という人がPTA会長に立候補しようとした場合、周囲が全力で回避しようとします。実際にそういう例を近隣の小学校で聞いたこともあります。このあたり、お母さん方の情報のネットワークは本当にすごい。
※ところで、もちろん、「立候補する人」=「変な人」ではありません。例えば「誰もいないなら仕方ない、やってもいいですよ」と言ってくれる人は、本当に貴重な人材です。そういう方々に活躍してもらえるよう、周囲も協力してほしいものです。
でも、事前に情報が全くなかったら?
あるいは、どうしても他になり手を見つけられなかったら?
その人をPTA会長や保護者会長に据えて、なんとかやっていくしかないということになってしまいます。
「なり手がいない」=「誰でもなれる」。
極論すれば、「なり手がいないなら、立候補すれば誰でもなれる」んです。
PTA会長でも保護者会長でも、あるいは自治会長や町内会長でも。
どれも、なり手がいなくて困ることが多い肩書です。
でも、就任した経緯にかかわらず、いったん就任してしまえばかなりの権限を持つことになります。
もっと極端なことを言えば、議員や自治体の首長だって同じです。
なり手がいないから無投票当選。
対立候補がいないから、事実上の信任投票。
そんな例はいくらでもありそう。
そうして就任した人たちには、それぞれの役職の権限が与えられるわけです。
そんなことが続いて、あるいは今後増えていって、大丈夫なんでしょうか?
民主主義のバグ。
ブレグジットやトランプ候補の当選を「民主主義のバグ」と呼んだ人がいました。
それとは少し異なりますが、身の回りのこんなことも、民主主義のほつれと言えるのではないでしょうか。