先日はこんな記事が。
"ソニー生命保険は3月14日、「子どもの教育資金に関する調査」の結果を発表した。調査は2月9日~13日、大学生以下の子ども(複数いる場合は長子)がいる30~59歳の男女1,000名を対象にインターネットで行われた。" 2017年初めの調査です。
その結果。
1位は「公務員」。
159件が公務員との回答だったとか。
うーん、これってどうなんでしょうね…。いろいろひっかかります。
確かに、私の漠然とした印象では、特に地方公務員は現在はそこそこ経済的・時間的余裕のある生活ができているのかもしれません。年代的なものもあるかもしれませんが、共働きしやすいなど制度面もきっちりされていそう。それがこういう回答の理由でもあるのでしょう。
でも、「倒産」することはないかもしれませんが「破綻」はあり得ます。「吸収・合併」だってあり得ます。ポストや人員の削減だって。
すでに、正規職員が減らされて臨時職員でカバーするようになっている現状もあるのでは。
しかも、働く期間はいま高校生・大学生なら今後40年、いま未就学児なら今後60年です。その間の変化に対応できるんでしょうか。
そもそも、単純に考えて、市民・地域住民と直接接する役所の職員は、なぜか嫌われることが多くて大変だと思いますけどね…。まあ、どんな仕事も"大変なお客さん"はいるんでしょうが。"お客さん"を選べない分野(販売・教育・医療など)の仕事は、どれもそういう大変さがありそうです。
3位は「会社員」。
子どもに就いてほしい職業が「会社員」……?
思考停止じゃないでしょうか。会社というものに勤めているのが会社員。会社に勤めてくれれば何でもいい、とにかくどこかの会社に就職してくれということなんでしょうか。
これ、今の就職=就社という状況をよく言い表しているような気がします。というのは、会社に就職してもどんな仕事をするかはわからないからです。言われるままに、今は営業、今度からは経理、今度からは○○、…と配属された部署でそこの仕事をするだけ。なので、「会社員の仕事は会社員」。そうとしか言えない。
そういう自分はどうなんだ?
ではそんなことを言っている私は?
「子どもに就いてほしい職業は?」と聞かれたらどう答える?
……具体的なことは何も言えません。私からの希望は何もありませんし。
とにかく、ちゃんと自分で食って楽しく生きていってほしいだけです。
なので、
- 自分で食っていける仕事を自分で考え、探してほしい。
- 社会がどう変わってもそれに対応できるよう、考えていてほしい。
- やっていて面白いと思える仕事をしてほしい。
- その仕事を選んだら将来どういう生活になりそうかも想像してみてほしい。
- 「自分の知っている狭い範囲」だけでなく、世の中には本当にいろいろな仕事があるし、現在存在しない仕事が今後いくらでも出てくる。自分で作ることだってできる。視野を広くもってほしい。
それで本人が選んだ仕事が公務員というのなら、それでも別にかまわないです。でも会社員と同じく公務員っていう仕事はありませんが。
私はそんな風に考えています。
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