唐突ですが,骨髄バンクに登録しました。
もちろん,骨髄バンク・骨髄提供のことは以前から知っていました。
もう130回以上も献血していますしね。献血ルームに行くたびに広報資料を何かしら目にします。
献血ルームで登録受付をするのも知っていました。
つい先日も,ラジオで骨髄バンク登録をアピールするためのイベントのことが放送されていました。スポーツ選手だったか,「僕も骨髄バンクで助かったんです」なんていう話も。
でも,今まではずっと,右から左に聞き流していたんです。
なんとなく。
そう,なんとなくです。
以前は確かに,現実的に無理でした。
子どもが小さいころは仕事も猛烈に忙しく,時間があまりかからない全血献血さえする気になりませんでした。
その頃の「なんとなくスルーする習慣」がずっと続いていたんです。
そんな私の気持ちを変えたのは,感動的エピソードでも身近な体験でも何でもありません。
今年の正月に見たマンガです。
(いいかげん年なので,こういうのを読むと涙腺が緩んでダメですね……)
一体どういうわけか,これを読んだときに,それまで長年スルーし続け全く意識に上らなくなっていた骨髄提供のことを,ふと思い出したんです。
最後の最後の背中をポンと押されたような。
(よく使われる文脈と違いますが)最後の1滴でコップの水があふれたような。
「そういえば,骨髄提供の年齢制限って何歳までだっけ?」
調べてみると,55歳の誕生日まで。私の場合、残り時間が1年半です。
1年半の期間限定なら,逆にやりやすいんじゃないか?
そう思ったのが,登録する気になった大きな理由の1つです。
考えてみると,いつのまにか私の生活も昔とは随分変わっています。
今では,時間がかかる成分献血でさえ,しょっちゅうやっているほど。
しかも,50歳を過ぎても,血圧もコレステロールも血糖値も心電図も異常ナシ。
骨髄提供には,説明や検査のための数回の通院や1週間程度の入院が必要なので,仕事や家庭環境で難しいという人も多いでしょう。でも私は,そんなことさえ可能なんです。
家族の同意が得られないことも多いみたいですが,その点もOK。
それなら登録しよう。自分の健康を維持しようという気持ちにもなるかもしれないし。
というわけです。
性格が曲がってるんですけどね。
人があまりやりたがらないことを面白がってやってみたくなることが,ときどきあります。
それに,「なんとなく」今までやらないで来たのなら,「なんとなく」やってもいいんじゃ? なんて。
「愛」だとか「善意」だとか,そんな気持ちは特にありません。
むしろ,私はそういう言葉が苦手です。
そういう言葉を前面に出すことによって,逆に近寄らない人が一定数いるんじゃないかと思っています。
登録の手続は,
- 「チャンス」というパンフレットを読み(私は日本骨髄バンクのサイトで事前に読んでから献血ルームに行きました),
- 登録申請書に記入し,
- 約2mL採血すれば終了です。私は成分献血のついでに採血してもらいました。
参考:日本骨髄バンク | ドナー登録について - ドナー登録までのながれ
登録申請書は,簡単なものです。
↓記入見本:
事前にネットでパンフレットを読んでから行ったので,登録自体には5分もかかりませんでした。
さて,1年半の期限付きですが,誰かの役に立つことはできるんだろうか。
何事も締切がないとやらない,腰の重い私です。
締切といえば,昔,「ロス:タイム:ライフ」という30分ドラマが夜中に放送されていました。見たのはちょうど最終回,大泉洋が出演したときの回だけですが,面白かったですよ。