今日は高校の保護者会がありました。
以前は保護者会や個人面談など,保育園,小学校,中学校,高校と,そのときどきであっちこっち何回も行ったものですが,いつの間にか高校1ヵ所だけに。
Photo by 写真素材 足成
最近の生徒の様子として,仕事に関する研究をやったとのこと。グループで特定の仕事について調べ,PowerPointスライド6枚程度にまとめて発表する,という課題だったようです。
スライドも見ましたが,内容にばらつきはあるものの,まあ概してよくやってあったのだと思います。
ただそこで,別のことが気になりました。
- 世の中にどんな仕事があるか,子どもたちはどの程度わかっているんだろうか?(私だってわかりません)
- 「仕事」だけでなく,「働き方」について,どれほどの意識を持っているんだろうか?
- 今後なくなるかもしれない仕事,逆に今は陰も形もない,これから生まれる新しい仕事について,子どもたちはどう考えているんだろうか?
今日は1.について書いてみることにします。
ところで,子どもに「今日のごはん何がいい?」と聞く場面を考えてみます。あるいは,外食に行こうとして子どもに「今日は何食べたい? どこに行きたい?」と聞くとします。
子どもからはどういう答えが返ってくるでしょうか。
きっと,知っている中からあれこれ考えて答えるに違いありません。
「知らないこと」は,最初から選択肢の中に入っていないんですから。
どんなにおいしい料理や楽しい店であっても,それを子どもが知らなければ,子どもが選ぶはずがありません。
同じようなことがキャリア教育にも言えるんじゃないかと常々思っています。
小学生に「将来なりたい職業」を聞くと,先生,医者,スポーツ選手,公務員(!),パティシェ,お花屋さんなど,小学生の身近な職業しか上がってきません。
『キャリア教育のウソ』に書いてあった話だと思いますが,「例えばここにある携帯電話。これにかかわる仕事にはどんなものがあるだろう?」と考えさせる授業・ワークショップがあるそうです。
通信方式を考える基礎研究者,次世代チップの研究を行う基礎研究者,チップ設計を行う研究・技術者,半導体製造技術を研究する研究・技術者にはじまり,販売店の店頭でお客に説明をする仕事まで,ちょっと考えれば50や100ぐらいすぐに出てきそうです。シリコンは鉱石というほどでもないので鉱山技術者は要らないのかもしれませんが,輸入するときの海運業は関係するのかな。
「世の中にどれほどたくさんの種類の仕事があるのか」なんていうことから,もっと考えさせるべきだと思います。