天気が悪いと1日中眠くて、気分もすっきりしません。
そんなモヤモヤとした平日の,1人だけの昼食に、パスタを作ることにしました。
落ち込みがちな気分にぴったりのパスタ、
スパゲティ・ディスペラート、「絶望のスパゲティ」。
アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノのことなんですけどね。
※「エ」を入れると「アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ」でしょうか。
数年前に閉店してしまった西麻布の老舗イタリアレストラン「カピトリーノ」では、このパスタを「スパゲティ・ディスペラート」と呼んでいました。
今から30年近く前、知り合いの女の子と2人でディナーコースを食べたなあ。
材料がないときのパスタだから絶望と呼ばれるようになったのかどうか、定かではありません。
ニンニクとオリーブオイルと唐辛子と塩だけの、シンプルなパスタ。
ちゃんとゆで汁も加えてガーリックオイルをとろりとさせようとしたんですが、全然ダメですね。
記憶をたどると、カピトリーノの吉川シェフのスパゲティ・ディスペラートは、もっとソース分(オイル分)があって、しかも黄色~黄緑がかっていました。
パセリぐらいかけてあったのか、その緑色だったのかどうか。
遠い昔のことなので、記憶は定かではありません。
「追い」オリーブオイルでもすれば、そんな感じになるのか。
少なくとも、私の "修行" が足りないことだけは明白です。
作ったことは何回もないので、あたりまえですが。
今にも雨が降ってきそうな重苦しい日、
薄暗い台所で、
一人で作って食べるにはふさわしいパスタかもしれません。
(2020.10.26追記)
「絶望のスパゲティ」は、吉川シェフの命名によるもののようです。
この記事によれば、1970年代当時、アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノという「イタリア語のこんな長い名前では誰も覚えられないので「ディスペラート」(絶望の)と命名したら、マスコミに注目されました。」
とのこと。そうだったのか……。
ところで、最近よくみかける「○○のペペロンチーノ」といった他の具材入りのメニュー名を目にするたび、どうもひっかかって仕方ありません。
そもそも「ペペロンチーノ」だけだと「唐辛子」という意味にしかなりませんし、「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」は、ニンニクとオリーブオイルと唐辛子だけだからこの名前なんです。たまに「ペペロン」なんて略す人さえいますが、我慢できません。