子どもがまだまだ小さかった,今から十数年前。
子どもの虫歯は何としても避けたいと思い,まだ乳歯ばかりの保育園児の頃、近所の歯科医院に連れて行ってシーラントをやったんですよ。
※シーラントをやるかどうかについては,効果あり/不必要/有害などいろいろ意見があるようですので,興味のある方はご自身で判断してください
そのときに,長男でも長女でも歯並びの問題を指摘されました。
長男:反対咬合。
いわゆる「受け口」だったんです。専門医に診てもらった方がいいだろうということで矯正専門の先生を紹介され,相談の結果,歯列矯正を始めることになりました。
※歯列矯正専門の先生については,たとえば日本矯正歯科学会などの学会のHPで認定医や専門医を調べることができますから,参考になると思います。
こんな状態でした(5歳のとき)。
反対咬合だと、上あごより下あごの方が大きいわけです。それで,上あごを前に引っ張り、横にも広げるところからスタートしました。
治療開始が早ければ成長に合わせて上あごを調整することができるので,早く歯科にかかってよかったと思います。
これが、中学3年でワイヤーを外したときには、こんなに綺麗になっていました。
長男の歯列矯正は高校3年で終了しました。
長女:放置していたら八重歯?叢生?あるいは歯が抜けたかもしれない?
長男の反対咬合は見ればわかりますから私も知っていましたが,長女のときは、歯科ではじめて問題が指摘されました。
同じように保育園児の頃に歯科医院に連れて行ったとき,最初にパントモを撮ってもらったんです。レントゲンの一種で,顔の周りを装置がぐるっと回りながら撮影し,1枚に上下の全部の歯が一度に写る,というヤツですね。
このパントモでは,子どもの場合,乳歯の根っこの先に次に生えてくる永久歯が順番待ちしている様子がちゃんと写ります。なので,永久歯が将来どんな風に生えてくるか予想ができる。
ところが娘の場合,その永久歯の並び方が素人目にもけっこうメチャクチャでした。あっちを向いたりこっちを向いたり,横を向いていたり。
それで同じ矯正専門の先生に相談し,やはり歯列矯正を開始。こちらも高校3年までやっていました。
もし早い時期に歯医者に一度もかからず,学校検診で「虫歯ありません」というだけで済ませていたらと思うと、ぞっとします。おそらく,永久歯に生え替わっていくにつれてひどい歯並びになっていったでしょう。
いちばん問題だったのは,将来の犬歯が1本,顎の骨の中で完全に横向きになっていたことです。横向きですから、放置していたらその犬歯はいつまで経っても生えてこなかったはず。しかもその犬歯が横に伸びて隣の前歯の根に当たり,知らない間にその歯の根が吸収されて,前歯が1本抜けてしまったでしょう。
長女の歯列矯正も,歯が生えてくるスペースを作るために上あごを広げることから始めました。
問題の横向き犬歯も、なんと!最終的に正常な位置になりました。時間はかかりましたが。
どうやったかというと、
- 歯肉を切開して骨をちょっと掘り、
- 埋まっている歯にワイヤーを取り付けて、
- そのワイヤーを引っ張り、何年かかけて横向きから縦向きに方向を修正して、引っ張り出したんです。
横向きだった歯が縦向きに90度回転したわけです。そんなことができるんですね……驚きです。
この犬歯がぶつかっていた隣の前歯(永久歯)はもう根っこが短くなっていたので抜歯し,隙間ができないように期間をかけて全体の歯並びを調整した結果,前歯が1本少ないですが見た目には全くわからない,綺麗な歯並びになりました。10年以上かかった治療の成果です。
長男も長女も,長期間の矯正で大変な思いをしたはずですが,嫌がることもなく淡々と続けてくれました。よく頑張ったなと思います。
どういうわけかウチの子どもたちは最初から歯医者を全く嫌がらない,出来た子どもたちでした。
末っ子:歯並びの問題なし。定期検診を受けさせています。
末っ子だけは歯並びに何も問題ないので,一般歯科で年1回ぐらい定期検診を受けています。