フリーランス兼業主夫日記

フリーランス、プラスなりゆきで兼業主夫的生活になって25年超え。生活や子育ての中でブログネタを探しています。記事の内容はその時点の思いつき。現在は考え方が違っているかもしれません。

子どもを自分の思い通りにしようなんて考えても、自分にとっても子どもにとってもマイナスにしかならない。

 

あたりまえの話ですけどね。

長男がまだ幼いころに、このことを本当に、心から思い知りました。

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長男は、というよりウチの子は3人とも、程度の差はあれ得意・不得意に凸凹があり、小さいころから得意なことはとんでもなく得意なくせに、苦手なことはまったくダメな面があります。

 

特に長男は発達障害を疑うほどこだわりが強く、自分のペースが第一で、やりたいことしかやらない、できないという子でした。

 

大変だったのが保育園の送り迎え。

朝は、Eテレの決まった番組のときにタイミングを狙って熱を測り、手を変え品を変え玄関に誘導して車に乗せて…なんていうのが毎朝の日課でした。

 

特に大変だったのが、保育園のお迎えです。

まず、下駄箱のところでいつまで経っても靴を履いてくれない。靴を履くまで毎日5分も10分もかかっていたような気がします。そして靴を履いても、こんどは園庭を出てくれない。園庭が広い保育園だったので、あっちで砂いじり、こっちで遊具へ。

下駄箱から門までの直線距離は30mぐらいしかないのに、その30mが永遠とも思える遠さでした。

 

30分も40分も途方に暮れている横では、他の子が、お迎えにきたおかあさん、おとうさん、おじいちゃん、おばあちゃんに手を引かれてどんどん帰っていきます。

狭い駐車場では車がどんどん入れ替わっていき、駐車しっぱなしの私の車に向かってクラクションが鳴らされたことも。1回だけでしたが、あれはつらかった。

駐車場が気になるのが嫌で近くの道路に路上駐車し、駐禁の切符を切られたこともありました。

 

しびれを切らして抱きかかえて門を出ようとすると、大暴れ。泣きわめいて車に乗せられず、門のところで途方に暮れたこともありました。本当に頭に来たときに、車の後部座席に放り込み、チャイルドシートに座らせないまま荒い運転をして、車内をごろごろ転がしたことさえあります(ここまでくるとりっぱな虐待ですね…)。子どもの泣き声が車外に聞こえるのが嫌で、エアコンを掛けるのも忘れて窓を閉め切ったまま走り、大汗をかきながら家に帰ったなんていう、笑い話のようなこともしました。

 

毎日のお迎えは、本当に気が重かった。

 

そんなことを繰り返しているうちに、そうやって神経をすり減らしても何にもならないと心底思ったんです。自分の精神状態がよくないことは、子どもにとってもいいわけがない。

 

なので、自分が神経をすり減らさずに済むように、考え方を変えました。心穏やかに過ごすことを第一に、ストレスがかかる原因はあらかじめ取り除き、かなりのことに目をつぶるようにしたんです。

たとえば保育園のお迎えについて言えば、駐車場のことが気になって気になってしょうがなかったので、気にしないで済む方法にしました。つまり、車社会の土地柄ではありますが、つらいときには歩いて行ったり自転車で行ったりしたんです(まあ、歩きでも片道20分ぐらいですからね)。その分時間がかかりますが、しょうがない。夕食の準備の時間が削られるかもしれませんが、しょうがない。その分、気持ちに余裕をもつのが第一。万事そんな風に考えることにしました。

 

その後も、子どもが小学生になり、中学生になり、高校生になっても、できないことには(社会生活に問題がない限り)目をつぶり、できることや長所がスポイルされることがないようにという基本方針で、試行錯誤してきたつもりです。

 

それがよかったのかどうかはわかりませんが、今は大学生になった長男を筆頭に、長女も次男も、普通はとても難しいはずのことを軽々とやってのける、頼もしい子どもたちに育ってくれています。

 

 こんなことを改めて書いていると、ウルウルしちゃうな。もう年だ。